研究課題/領域番号 |
19590602
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研究機関 | 日本医科大学 |
研究代表者 |
李 卿 日本医科大学, 医学部, 講師 (50250048)
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研究分担者 |
川田 智之 日本医科大学, 大学院・医学研究科, 教授 (00224791)
石崎 正通 日本医科大学, 医学部, 准教授 (40096954)
稲垣 弘文 日本医科大学, 医学部, 講師 (50213111)
平田 幸代 日本医科大学, 医学部, 助教 (40322515)
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キーワード | 有機リン農薬 / アポトーシス / JurkatT細胞 / Chlorpyrifos / 免疫細胞 / Caspase-3 / DNA ladder / FITC-Annexin V |
研究概要 |
【目的】本年度は、有機リン農薬によるT細胞のアポトーシスを検討して有機リン農薬によるCTL活性低下の新しい機序を解明することを目的とした。 【材料と方法】1.有機リン農薬: Chlorpyrifosを用いた。 2.ヒトT細胞: Jurkat T細胞株を用いてChlorpyrifosによるアポトーシスを検討した。 3.細胞の処理:6.25〜100ppmのChlorpyrifosを用いてin vitroでJurkat T細胞を2〜6時間処理した後、経時的に以下の方法でChlorpyrifosによるアポトーシスを測定した。 4.アポトーシスの測定: FITC-Annexin Vを用いて有機リン農薬によるNK細胞の早期アポトーシスを測定した。 またDNA ladder及び細胞内活性化Caspase-3も測定した。 【結果と考察】 1. Chlorpyrifosは用量・処理時間依存的にJurkat T細胞のDNA断片化を誘導し、アポトーシスを誘導することが明らかとなった。 2. Chlorpyrifosは用量・処理時間依存的にJurkat T細胞内の活性化Caspase-3のレベルを上昇させることが明らかとなった。さらにCaspase-3阻害剤が有意にChlorpyrifosによるアポトーシスを抑制できることから、 ChlorpyrifosによるヒトT細胞のアポトーシスは細胞内のCaspase-3活性化を介して誘導したことが判明した。今後、有機リン農薬によるT細胞のアポトーシスとそれによるCTL活性抑制との関連性を探究していきたい。
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