職業階層と健康格差の関連性およびその機序としての職業性ストレスに関する疫学的研究

2009 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 19590607
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 補助金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 衛生学
• 研究機関: 産業医科大学
• 研究代表者: 堤 明純 産業医科大学, 産業医実務研修センター, 教授 (10289366)
• 研究分担者: 川上 憲人 東京大学, 大学院, 教授 (90177650)
• 研究協力者: 萱場 一則 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 教授 (10221194) ; 石川 鎮静 自治医科大学, 地域医療学センター・地域医療学部門, 准教授 (70306140) ; 廣川 空美 福山大学, 人間文化学部, 准教授 (50324299) ; 本庄 かおり 大阪大学, 大学院, 特任助教 (60448032) ; 和田 耕治 北里大学, 医学部, 講師 (30453517) ; 谷口 敏代 岡山県立大学, 保健福祉学部, 教授 (10310830) ; 藤井 保人 岡山県立大学, 保健福祉学部, 准教授 (40243456) ; 高木 二郎 岡山大学, 大学院, 講師 (50384847) ; 加藤 梨花 産業医科大学, 産業医実務研修センター, 非常勤助教 ; 長見 まき子 関西福祉科学大学, 健康福祉学部, 准教授
• 研究期間 (年度): 2007 – 2009
• キーワード: 職業階層 / 健康の社会格差 / 職業性ストレス / 循環器疾患 / 死亡 / 教育暦 / コホート研究 / 社会経済要因

研究概要

2つの疫学研究により、社会経済的要因が日本人労働者の健康問題に影響すること、心理社会的仕事の特徴がその関係を修飾する可能性が示された。日本人労働者における健康の社会格差のパタンは、性、年齢、職業といった属性によって違いがあり、欧米の研究で観察されているものともやや異なる。双方向的因果関係が想定される社会経済的状況と健康の関係をより精緻に検証できる大規模なパネルデータの構築は、労働者の健康格差の解明に有用と思われる。

研究成果

• [雑誌論文] Socioeconomic indicators and cardiovascular disease incidence among Japanese community residents: The Jichi Medical School cohort study. (2010)
  • 著者名/発表者名: Honjo K, Tsutsumi A, Kayaba K.
  • 雑誌名: International Journal of Behavioral Medicine 17 ページ: 58-66
  • 査読あり
• [雑誌論文] Prospective Study on Occupational Stress and Risk of Stroke. (2009)
  • 著者名/発表者名: Tsutsumi A, Kayaba K, Kario K, Ishikawa S.
  • 雑誌名: Archives of Internal Medicine 169 ページ: 56-61
  • 査読あり
• [雑誌論文] Occupation and plasma fibrinogen in Japanese male and female workers. (2009)
  • 著者名/発表者名: Hirokawa K, Tsutsumi A, Kayaba K.
  • 雑誌名: Social Science & Medicine 68 ページ: 1091-1097
  • 査読あり
• [雑誌論文] ストレスと脳血管障害:日本人におけるエビデンス (2009)
  • 著者名/発表者名: 堤明純
  • 雑誌名: 循環器科 66 ページ: 171-176
• [雑誌論文] 職業性ストレスの評価-エビデンスの最前線 (2009)
  • 著者名/発表者名: 堤明純
  • 雑誌名: ストレス科学 23 ページ: 265-273
• [雑誌論文] Psychosocial job characteristics and plasma fibrinogen in Japanese male and female workers. (2008)
  • 著者名/発表者名: Hirokawa K, Tsutsumi A, Kayaba K.
  • 雑誌名: Atherosclerosis 198 ページ: 468-476
  • 査読あり
• [雑誌論文] 職業階層と職業性ストレス (2007)
  • 著者名/発表者名: 堤明純
  • 雑誌名: 健康. ストレス科学 22 ページ: 31-37
• [雑誌論文] 職業階層と健康の格差:職業性ストレスの役割. (2007)
  • 著者名/発表者名: 堤明純
  • 雑誌名: 保健医療科 56 ページ: 76-82
• [学会発表] 社会経済指標と抑うつ状態の関連 (2009)
  • 著者名/発表者名: 堤明純, 廣川空美, 谷口敏代, 藤井保人, 高木二郎
  • 学会等名: 第68回日本公衆衛生学会
  • 発表場所: 奈良
  • 年月日: 2009-10-21
• [学会発表] 職業性ストレスと脳血管障害 (2009)
  • 著者名/発表者名: 堤明純
  • 学会等名: パネルディスカッション10th Neurocardiology workshop
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 2009-07-25
• [学会発表] 非就労・就労状態による健康格差, シンポジウム「働くことの価値そして健康効果」 (2009)
  • 著者名/発表者名: 堤明純
  • 学会等名: 第82回日本産業衛生学会
  • 発表場所: 福岡
  • 年月日: 2009-05-21
• [学会発表] Effect of occupational stress across differentiated occupational classes among Japanese workers. (2009)
  • 著者名/発表者名: Tsutsumi A, Kayaba K, Hirokawa K, Ishikawa S.
  • 学会等名: The 29th International Congress of Occupational Health, Cape Town
  • 発表場所: South Africa
  • 年月日: 2009-03-24
• [学会発表] 職業性ストレスと循環器疾患に関する疫学研究 (2009)
  • 著者名/発表者名: 堤明純
  • 学会等名: 職場のメンタルヘルス関連学会連絡会議第1回シンポジウム
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 2009-02-11
• [学会発表] 日本人地域就業者における循環器疾患危険因子の職業間比較. (2009)
  • 著者名/発表者名: 堤明純, 萱場一則, 石川鎮清
  • 学会等名: 第19回疫学会学術総会
  • 発表場所: 金沢
  • 年月日: 2009-01-23
• [学会発表] 労働格差の意味するもの.シンポジウム「安寧の労働を求めて:ストレスコミニュケーション」 (2008)
  • 著者名/発表者名: 堤明純
  • 学会等名: 第48回近畿産業衛生学会
  • 発表場所: 大阪
  • 年月日: 2008-11-22
• [学会発表] 職業性ストレスの評価.「エビデンスの最前線」 (2008)
  • 著者名/発表者名: 堤明純
  • 学会等名: 第24回日本ストレス学会シンポジウム
  • 発表場所: 大阪
  • 年月日: 2008-11-01
• [学会発表] Socio-economic inequality in health among Japanese working population: Jichi Medical Cohort Study. (2008)
  • 著者名/発表者名: Hirokawa K, Tsutsumi A, Kayaba K.
  • 学会等名: The 10th International Congress of Behavioral Medicine
  • 発表場所: Tokyo, Japan
  • 年月日: 2008-08-30
• [学会発表] Psychosocial job characteristics and depression and the related outcomes in Japanese workers. Symposium contribution- Do adverse psychosocial working conditions cause the onset of depression? (2008)
  • 著者名/発表者名: Tsutsumi A.
  • 学会等名: The 10th International Congress of Behavioral Medicine
  • 発表場所: Tokyo, Japan
  • 年月日: 2008-08-29
• [学会発表] Epidemiologic studies of job stress in Japan. (2008)
  • 著者名/発表者名: Tsutsumi A.
  • 学会等名: Japan-Mexico Forum on Occupational Mental Health
  • 発表場所: Tokyo
  • 年月日: 2008-07-04
• [学会発表] Prospective study of occupational stress and risk of stroke. (2008)
  • 著者名/発表者名: Tsutsumi A, Kayaba K.
  • 学会等名: The Seventh International Conference on Occupational Stress & Health.
  • 発表場所: Washington, DC, USA
  • 年月日: 2008-03-07
• [学会発表] 日本人地域就業者における仕事のコントロールと全死亡:職業階層による解析. (2008)
  • 著者名/発表者名: 堤明純, 萱場一則, 石川鎮清.
  • 学会等名: 第18回日本疫学会学術総会
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 2008-01-25
• [学会発表] WHO Academic conference "Social Determinants of Health in Asian Perspectives; Research and Practice" (2008)
  • 著者名/発表者名: Tsutsumi A.
  • 学会等名: Possible role of psychosocial job characteristics: Japanese evidence.
  • 発表場所: Kobe, Japan, 2008
  • 年月日: 2008-01-18
• [学会発表] 循環器疾患罹患・死亡における教育暦による格差の検討-JMSコホート研究-. (2007)
  • 著者名/発表者名: 本庄かおり, 堤明純, 萱場一則.
  • 学会等名: 第66回日本公衆衛生学会総会
  • 発表場所: 愛媛
  • 年月日: 2007-10-26
• [学会発表] 日本人地域就業者における心理社会的仕事の特徴と脳卒中罹患:職業階層による解析. (2007)
  • 著者名/発表者名: 堤明純, 萱場一則.
  • 学会等名: 第66回日本公衆衛生学会総会
  • 発表場所: 愛媛
  • 年月日: 2007-10-25
• [図書] Health and Occupational Class.(Kawakami N, Kobayashi Y, Hashimoto H, editors., Health and Social Disparity-Japan and Beyond.) (2009)
  • 著者名/発表者名: Tsutsumi A.
  • 総ページ数: 90-115
  • 出版者: Trans Pacific Press