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2008 年度 実績報告書

HIV感染の認知と治療待機期間という新たな視点からの感染対策研究

研究課題

研究課題/領域番号 19590618
研究機関独立行政法人国立病院機構(大阪医療センター臨床研究部)

研究代表者

牧江 俊雄  独立行政法人国立病院機構大阪医療センター(臨床研究センター), 臨床研究センター, 研究員 (80435891)

研究分担者 中村 剛  長崎大学, 環境科学部, 教授 (80039586)
キーワードHIV感染症 / CD4陽性Tリンパ球 / 患者の至適環境 / 予測可能性 / 治療導入 / 抗レトロウイルス療法(ART)
研究概要

大阪医療センター・AIDSセンターにおける過去8年間の検査データを基に、主に、治療導入前のHIV感染患者の細胞性免疫状態についでの研究を行った。平成20年度ほ、HIV感染者の細胞性免疫能力の指標となるCD4陽性Tリンパ球およびウイルス量と他の検査データとの関係について具体的に解析を実行した。一昨年、第21回日本エイズ学会にて報告した知見を、投稿したが、査読者からの統計的な不備の指摘を受け、再投稿のため修正を行った。以下に、1.その研究の手順、2.次年度研究の基礎を築いた成果を示す。
1.CD4リンパ球とウイルス量の季節変動についての研究手順
(1)検査データを項目別に時系列毎に整理した。
(2)免疫状態の指標となるCD4陽性Tリンパ球およびウイルス量との間の関係性について分析した。
(3)この関係を解析する際に、被験者間の偏り、欠損値の扱いについての指摘を受けたため、これを均等にすべく、データの再処理をおこなった。
この解析により、HIV感染症患者での細胞性免疫機能の低下は一様ではなく、初春と初秋には上昇、その他の季節には低下し、特に、12月には急激に低下することが分かった。その結果を基に、再投稿の準備を整えた。
2.その他、次年度の研究への基礎を築いた成果。
(1)1.の研究を踏まえて、CD4数を他の検査データを用いて予測することの可能性を予備解析の結果から得た。この知見は、現在は半日以上かかるCD4数の検査結果を補い、かなり正確にCD4数の予測が行えることから、発展途上国の医療設備が整っていないところでも患者に適切な時期に治療を行えるようになるなど、大きな成果が期待できる。
(2)1.において整理したデータは、いくつかの症例報告や薬物動態の研究を導いた。これらの研究は、既に雑誌掲載の成果をあげた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件)

  • [雑誌論文] Liposomal amphotericin B for a case of intractable cryptococcal meningoencephalitis and immune reconstitution syndrome2008

    • 著者名/発表者名
      Atsushi Sasakawa, et al. (Last author として掲載)
    • 雑誌名

      Journal of Medical Investigation 55(3-4)

      ページ: 292-296

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Burden on AIDS-specialist Hospitals in Japan, Based on the Number of Patients Taking Anti-HIV Drugs2008

    • 著者名/発表者名
      Kuwahara T, et al. (Second author として指導)
    • 雑誌名

      Pharmaceutical Regulatory Science 39(7)

      ページ: 421-426

    • 査読あり

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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