研究課題
生徒の半健康的状態を心身両側面から一元論的に明らかにし、その様相を多次元空間構成的視点から構造的に解析した。半健康状態の構造化状態変動指数を導出し、その指数の信頼性・妥当性について検討を加え、半健康状態の変動予測を試みながら、健康破綻の早期発見に寄与し得る判定・評価システムの構築を試みた。このシステムを半健康様相解析システムとし、包括的健康管理システムに組込み可能なプログラム要素として位置づけた。本研究で意図している疾病の自然史に基づく半健康様相へのアプローチによって、学校保健の展開上、集団的アプローチと個別的アプローチの臨界閾に位置づけることが可能となった。半健康様相解析システムの構築を図るため、中学生・高校生の半健康度や半健康パターンを導出した。生徒の半健康度は、中学生・高校生ともに、成人層の半健康度と比較すると高水準にあるものの、半健康層に含まれる生徒の割合が約30%を占める実態が明らかになった。さらに、生徒の半健康パターンが、成人層のパターンと酷似のパターンを示すことが見出された。その後、コンピュータによる生徒対象用の半健康測定・判定システムの構築を試みた。特に、スクリーニング的適用を基本に、広く半健康的認識を培い早期の予防に繋がる意識高揚に資することを一義的に考え、包括的健康管理システムのプログラム要素として組込むことについて検討を加えた。また、本研究で得られた研究結果を、関連する学術学会で発表するとともに、学術誌に公表した。
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Journal of Environmental Information Science Vol.38, No.5
ページ: 33-38