研究の目的は、救急通報(119番通報)の段階で生命に危険が迫っている症例、生命の危険は逼迫していないが重症である症例を拾いあげるということであり、疫学でいうところのスクリーニングの作業にあたる(救急の現場では、識別もしくはトリアージと表現されている)。平成19年度は、より良いスクリーニングアルゴリズムの構築のため、119番通報の情報収集および解析を行った。 スクリーニングアルゴリズムは、ほぼ実用に耐えうるものが構築できたことから、そのアルゴリズムを基に、119番通報時のトリアージ用コンピュータプログラムを作成した。 本プログラムを使用して、横浜市では、平成20年10月より、救急通報トリアージシステムが開始される。 平成20年度前半は、トリアージ用コンピュータプログラムを用いた実用試験を繰り返し、精度および安全性の向上に努める。後半は、実際のシステム運用が開始されることから、検証作業が研究の中心となる。
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