研究概要 |
1. コホートの立ち上げ、健診実施場所: 政令指定都市である大阪府堺市において、追跡率の高いコホートを形成するために、母子保健法第12条に基づき1歳6か月児健康診査と3歳児健康診査(実施は3歳6か月の時点)を有効利用した前向きコホート研究を行っている。 2. 追跡調査: 3歳児健康診査の際に、幼児の気管支喘息発症把握および要因分析のために国際的な小児用調査用紙であるInternational Study of Asthma and Allergies in Childhood(ISAAC)の問診内容を組み込み作成した「アレルギー・ぜん息に関する質問票(3歳児健康診査用)」を配布し、回収した。平成20年4月から調査しており、引き続き参加登録を行った。 3. データの入力:回収・整理できた3歳児健康診査の質問票のデータ入力を、平成20年度分から順次外注した。 4. データ解析: 平成20、21年度の「アレルギー・ぜん息に関する質問票(3歳児健康診査用)」を現時点で合計12,827件回収し得た。3歳6か月児の性別は男性6,561名(51.1%)、女性6,219名(48.5%)であった。今までに喘鳴を有したことがある児の割合は20.4%、最近12カ月内に喘鳴を有したことがある児の割合は12.8%、医師からぜん息と診断されたことがある児の割合は10.1%であった。アトピー性皮膚炎は11.2%、食物アレルギーは12.3%、花粉症は3.2%であった。
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