研究課題/領域番号 |
19590653
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研究機関 | 東邦大学 |
研究代表者 |
井原 一成 東邦大学, 医学部, 講師 (10266083)
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研究分担者 |
田中 克俊 北里大学, 大学院・医療系研究科, 准教授 (30365176)
石島 英樹 埼玉医科大学, 医学部, 助教 (20339146)
永松 俊哉 (財)明治安田厚生事業団, 体力医学研究所, 所長 (60450748)
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キーワード | うつ病 / 軽症うつ病 / 無作為化比較試験 / 体操 / 疫学 / 高齢者 |
研究概要 |
東京都板橋区において新たな調査サンプルを設定して、平成19年度に引き続き、高齢者の軽症うつ病に対する体操教室の介入効果を検証するための無作為化比較試験を実施した。体操教室は週1回1時間、計10回の開催で、ゴムバンドやバランスボールを用いた低強度の内容である。教室に参加することによる効果(socialization)の影響を調整した上での体操教室の効果を検証するために、対照群は待機群と回想法群との2群を設けている。10週間の介入期間終了後、2つの対照群にも体操教室に参加する機会を提供するようになっている。 新しい調査サンプルは、高齢者を対象とする疫学調査を実施し、うつ尺度と精神科医の診断面接を組み合わせた方法で選定した。疫学調査の対象者は約1万2千人、調査参加者が約1400人で、うつ尺度陽性は232人であった。これらのうち164人が精神科医による診断面接受診を希望し、面接の結果、55人が適格候補者であった。最終的に22人がインフォームド・コンセントに承諾し無作為化試験の参加者となった。これらの者を3群に割り付け、平成20年11月に介入開始前特性の測定した上で、介入試験を開始した。平成21年2月に10週後に介入効果の測定を実施し、平成21年3月現在、2つの対照群の体操教室を行っている。 平成19年度と平成20年度とをあわせた調査サンプル数は40人で、研究開始前に計算したサンプルサイズ(80人)に達しなかった。平成21年度以後、新しい追加サンプルを設定することで、本無作為化比較試験を完遂する予定である。
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