研究概要 |
生体では、尿中への内因性γ-ヒドロキシ酪酸(GHB)の排泄量が尿の濃縮程度とpHに依存することが明らかとなった。遺体では、環境温度に依存してGHBが速やかに産生されるが、高熱が作用した焼損死体では、GHBの産生が抑制されることがわかった。動物実験により、死後早期におけるGHBの産生には、コハク酸を由来とする経路、γ-アミノ酪酸(GABA)とプトレッシンを由来とする経路、および内因性1,4-ブタンジオール(1,4-BD)を由来とする経路が関わっており、それらのGHB産生寄与率はそれぞれ約70%、約10%および約20%であることが判明した。
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