Reg受容体としてクローニングされたEXTL3には、Regとの結合能を持つプロテオグリカンを細胞表面に生成させる、という別の機能がある、という仮説に基づき本研究を進めている。一般にプロテオグリカンは、EXTL3などを含むグリコシルトランスフェラーゼ酵素により、糖鎖が特定のcore蛋白質に付加されることにより生成する。よって、まずこのcore蛋白質cDNAをクローニングしてin vitroで発現させ、精製してcell-free systemとし、EXTL3により糖鎖を付加させRegとの結合能を検討する。rat胃粘膜よりmRNAを抽出しcDNAとし、SRαプロモーターをもつ発現プラスミドにligationし、発現ベクターライブラリーとした。これをelectroporation法により大腸菌にtransformationし、4X10^5のクローン数を得た。これを、sibling法でscreeningしていくために10^4程度のサブプールに分割してプラスミドを精製し、COS細胞ヘトランスフェクションし、蛍光ラベルしたRegタンパク質を付置してシグナルを検出したところ40のサブプールの中から1個のポジティブシグナルを発するプールを得た。これをさらに40クローンのサブプールにわけ二次スクリーニングを行ったところ2つのサブプールにポジティブシグナルが得られた。同様の手法にてさらにプールを分割してスクリーニングを続け現在、四次スクリーニングの段階である。
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