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2007 年度 実績報告書

生活習慣病としての慢性萎縮性胃炎および胃がん発生におけるアディポネクチンの意義

研究課題

研究課題/領域番号 19590732
研究機関大阪医科大学

研究代表者

樋口 和秀  大阪医科大学, 医学部, 教授 (20218697)

研究分担者 藤原 靖弘  大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 准教授 (40285292)
富永 和作  大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 講師 (80336768)
渡辺 俊雄  大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 講師 (50336773)
谷川 徹也  大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 講師 (70423879)
キーワードアディポサイトカイン / アディポネクチン / 炎症 / Helicobacter pylori / 胃炎 / tumor necrosis factor / Interleukin-8
研究概要

脂肪組織から分泌される生理活性物質(アディポサイトカイン)のうちのひとつであるアデイポネクチンは抗糖尿病作用、抗動脈硬化作用の他に抗炎症作用や抗がん作用を有することが報告されている。本研究ではヘリコバクター・ピロリ(H.pylori)による胃粘膜炎症に対するアディポネクチンの効果を検討するために以下の検討を行い、次のような結果を得た。
1.ヒト胃粘膜組織におけるアディポネクチン受容体(adipoR1 and R2)の発現とその局在について検討した。その結果、H.pylori感染・非感染にかかわらずadipoR1とR2共に胃粘膜の種々の細胞に発現が認められた。
2.ヒト胃上皮細胞株(AGS)およびヒト単球系細胞株(THP-1)をアディポネクチンの存在下あるいは非存在下で3時間培養した後H.pylori菌体水分画可溶成分(Hp water ektract)を添加し、炎症性サイトカインであるtumornecrosis factor-α(TNF-α)およびinterleukin-8(IL-8)の産生に対するアディポネクチンの効果について検討した。その結果、研究計画立案時の作業仮説に反して、アディポネクチンはHp water extractによるTNF-αおよびIL-8の産生を亢進させた。最近ではアディポネクチンはある条件化や病態では炎症をむしろ亢進させる可能性を示唆する研究結果が報告されており、本研究でもアディポネクチンはH.pylori誘発胃炎を増悪させる可能性が示唆された。
来年度は今年度に見出されたアディポネクチンのHp water extract刺激によるTNF-aおよびIL-8の産生亢進作用について、その機序を細胞内シグナル伝達機構の点から明らかにし、ヒトにおけるH.pyori胃炎の病態解釈を試みる予定である。

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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