研究課題
基盤研究(C)
脂肪組織から分泌される生理活性物質(アディポサイトカイン)のひとつであるアディポネクチンは抗糖尿病作用、抗動脈硬化作用の他に抗炎症作用や抗がん作用を有することが報告されている。本研究では、Helicobacter pylori(H.pylori)感染によって引き起こされる胃炎に対するアディポネクチンの意義を検討する目的で基礎的検討を行い以下に示すような知見を得た。1.Globular-typeアディポネクチンはH.pylori菌体水分画可溶成分によるヒト単球系細胞株(THP-1)のTNF-・の産生を低下させる。2.レプチンは血管新生促進作用を介して潰瘍治癒を促進させる。3.IL-17AはH.pylori胃炎に対してはTh1細胞の分化を抑えて抗炎症的に働く。4.胆汁酸は核内受容体であるfarnesoid X receptor(FXR)の活性を介して腸上皮化生を誘導する可能性が示唆された。
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