研究概要 |
内視鏡的手技に振動という新しい要素を加え,容易化、安全化及び手技の効率化を図ることを目的である。まず口腔内で人体に安全とされる周波数2,000〜11,500rpmのほぼ上限である市販偏心モータ(周波数:10,000rpm)を用いるため,回転数の制御を可能とする回転数コントローラーを作成した。またスイッチ機能は押しボタン以外にフットヌイッチも併用し実用性を高めた。一方,偏心モーターとポリウレタン系の緩衝材を用い,1)振動機能付き先Whフード及び2)振動機能付き外付けチャンネルを製作した。フードは,まず製品化されているEAM(endoscopic,aspizeation mucosectomy)フード及び2).外付けチャンネルに改良を加えることで開姶した。(1)は,スネアを外付けするタイプが最も小型に製作されるため臨床応用が最短と考えられ,同タイプにより製作した。製作した(1)を内視鏡スコープに装着して、豚の胃を用い,10mm以上の粘膜を切除すべくEMR,(epdqocopic mucosal resection)を実施した。切除されるが,振動の有無、何転数の差異による時間短縮で有意差を得るまでには至っていない。ヒト胃粘膜が豚のそれより固いことを踏まえ,効率的で穿全な回転数を追加実験で明らかにした後、ヒト胃癌切除を開始したい。豚で結果が安定した時点でpreliminaryとして論文化し,臨床応用後2種にまりEMR及びESDへの実用化後にも論文発表予定である。本研究内容は,特許を既に出願(特願2007-204642)し産学協同研究への発展に務めている。
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