(1)当院で治療を行ったGIST患者の臨床情報の整理を行った。凍結組織が保存されているか、パラフィン包埋ブロックが存在しているかを確認した。c-kitおよびPDGFRaの遺伝子変異や臨床のパラメーターとGISTの経時的変化との相関に関して検討を行った。本邦においても欧米と同様にc-kit exon11が最も多く、次にexon9であり、イマチニブの臨床効果もexon11で高かった。 (2)DNAアレイを用いたエピジェネティックに制御されるがん関連遺伝子の解析を行うとともに、凍結組織よりRNAを抽出してcDNAアレイを用いた網羅的発現解析を行ない、細胞接着などの転移・侵潤に関する遺伝子群の発現について検討した。転移・再発を認めたGISTにメチル化の頻度が極めて高い2つの遺伝子を同定した。
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