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2008 年度 実績報告書

原発性胆汁性肝硬変の発症および病態形成に関与する自然免疫と獲得免疫の解析

研究課題

研究課題/領域番号 19590775
研究機関九州大学

研究代表者

下田 慎治  九州大学, 大学院・医学研究院, 助教 (30279319)

キーワード原発性胆汁性肝硬変 / 胆管上皮細胞 / NK細胞 / TLRリガンド / 細胞傷害活性
研究概要

原発性胆汁性肝硬変(PBC)の発症病態に関与する自然免疫と獲得免疫を解析した。検体は全て生体肝移植の際の摘出肝臓を用いた。
(1)IL-2刺激を加えた単核球が自己胆管上皮細胞を標的細胞とした場合に細胞傷害活性を持つことを明らかとした。細胞傷害活性は通常のCrリリースアッセイで確認した。
このときの細胞傷害活性は、自己反応性CD4陽性T細胞による自己抗原(抗ミトコンドリア抗体の対応抗原であるピルビン酸脱水素酵素E2コンポーネントを構成するペプチド抗原)をパルスした胆管上皮細胞に対する細胞傷害活性と同等であった。
(2)さらにこの細胞傷害活性が、IL-2に代えてTLRリガンド(TLR2リガンド(LTA)、TLR3リガンド(poly I:C)、TLR4リガンド(LPS)、TLR5リガンド(Flagellin)、TLR7リガンド(R848)、TLR9リガンド(CpGs))の刺激で代替できるかを検討した。その結果単独で細胞傷害活性を認めたTLRリガンドはなかったが、特定の2つのリガンドを組みあわせて刺激を行っても細胞傷害活性を認めた。他のリガンドの組み合わせでは細胞傷害活性は認めなかった
(3)IL-2刺激を加えた末梢単核球分画のうち、イムノビーズでセルソーテイングを行いCD4陽性T細胞、CD8陽性T細胞、NK細胞に分けて検討した結果、CD4陽性T細胞分画には傷害活性がないことが明らかとなった。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] CD4 T-cell autoreactivity to the mitochondrial autoantigen PDC-E2 in A MA-negative primary biliary cirrhosis2008

    • 著者名/発表者名
      Shimoda S, et al
    • 雑誌名

      J Autoimmun. Sep ; 31(2)

      ページ: 110-115

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Biliary epithelial cells and primary biliary cirrhosis : the role of liver-inf iltrating mononuclear cells2008

    • 著者名/発表者名
      Shimoda S, et al.
    • 雑誌名

      Hepatology Mar ; 47(3)

      ページ: 958-965

    • 査読あり
  • [学会発表] REDEFINING AMA NEGATIVE PRIMAEY BILIARY CIHHHOSIS2008

    • 著者名/発表者名
      下田 慎治
    • 学会等名
      第59回アメリカ肝臓学会(AASLD)
    • 発表場所
      San Francisco
    • 年月日
      2008-11-01
  • [学会発表] 原発性胆汁性肝硬変の発症機構と病態2008

    • 著者名/発表者名
      下田慎治
    • 学会等名
      第44回日本肝臓学会総会
    • 発表場所
      松山
    • 年月日
      2008-06-06
  • [学会発表] 原発性胆汁性肝硬変から樹立した培養胆管細胞の解析2008

    • 著者名/発表者名
      下田慎治
    • 学会等名
      第94回日本消化器病学会総会
    • 発表場所
      福岡
    • 年月日
      2008-05-10

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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