非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)の病因は不明である。本研究ではNASHにおける中枢性神経ペプチドおよびストレスの関与に関して実験を行った。急性脂肪肝モデルにおいてラットに拘束ストレスを与えると肝障害は増悪し、中枢神経系においてストレス関連神経ペプチドとして機能するcorticotropine releasing factor(CRF)がその増悪に関与することが示された。また慢性脂肪肝モデルにおいて連日の拘束ストレスは脂肪肝を増悪させる傾向が認められた。NASHの発症機序は不明であるが、ストレスがその病因に関与している可能性が示唆された。
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