研究課題/領域番号 |
19590844
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
中岡 良和 大阪大学, 医学系研究科, 特任助教(常勤) (90393214)
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研究分担者 |
望月 直樹 国立循環器病センター研究所, 循環器形態部, 部長 (30311426)
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キーワード | Gabファミリー蛋白質 / angiopoietin-1 / neuregulin-1 / 心筋-内皮相互作用 / 心不全 / 心内膜線維弾性症 |
研究概要 |
(1) Gab1/Gab2の心筋特異的アイソフォームcDNAの単離 マウスにおいて心臓、骨格筋、肝臓、腎臓、脾臓、脳の各組織でのGab1の蛋白質の発現を比較した所、心臓でのみ他の臓器には見られない15kDa程分子量が大きいGab1の新規アイソフォームと考えられるウェスタンブロット上のバンドを見出した。この心臓特異的な分子量125kDaの新規Gab1アイソフォームと考えられるバンドを銀染色で検出して切り出してTOF-MAS解析を行った。その結果、125kDaのバンドでも従来の普遍的Gab1の110kDaのバンドと同様に、Gab1のアミノ酸配列を含有することを見出して心筋特異的アイソフォームが存在することを確認した。マウスで心筋特異的Gab1アイソフォームのcDNAクローン化を5'RACE法で開始した。 (2) Angiopoietin-1(Ang1)臓器特異的欠損マウス作成 心筋特異的Gabl/Gab2二重欠損マウスではneuregulin-1/ErbBシグナル依存性の心筋細胞からのAng1分泌が障害され、その結果として心臓組織内の心内膜弾性繊維化と異常拡大血管像を呈することを見出した。このAng1の分泌不全が心筋特異的に生じるマウスを作成して上記のスキームを確認する目的で、マウスAng1遺伝子の第1エクソンの両側にloxP siteを挿入して、Ang1^<flox>alleleを持つマウスを作成している。このTargeting vectorの作製までを完了し、ES細胞にベクターのエレクトロポレーションを行い、現在ES細胞のスクリーニングを開始した。
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