研究課題
炎症機転、血栓、動脈硬化が形成機序である3種類の大動脈瘤モデル(野生型およびMIF以外の遺伝子改変マウス)において、炎症機転で形成される大動脈瘤部位にMIF発現が増加すること、さらに、同モデルにおいて血中MIF濃度が上昇することを確認中である。このモデルをMIF過剰発現(トランスジェニック)マウスに適用した際に瘤拡大進展速度が速くなり、一方、野生型マウスモデルに中和活性を有する抗MIF抗体を投与すると瘤形成進展が抑制されることを確認中である。MIF過剰発現マウスでは病変部におけるMMP9の発現、マクロファージの集積、およびVEGFなどの瘤形成・進展因子が野生型マウスに較べて増加していること、一方、抗MIF抗体を投与したマウスでは上記の因子の増加が抑制されていることを確認中である。VEGF中和抗体を投与したマウスにおいて大動脈瘤モデルを作製した際にはMIFは発現増加するが瘤形成・進展は抑制されることを確認中である。MIF過剰発現マウスに瘤作製操作を行なうとマクロファージ等の集積、中膜破綻、血管平滑筋のアポトーシス、弾性線維の破壊、vasa vasorum形成が促進されることを確認中である。
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J Histochem Cytochem. 56
ページ: 243-252