研究課題
MKの血管新生に与える影響の評価細胞外基質をマウス皮下に注入し、MK混入の有無で血管新生の程度を評価した。7日後にMK蛋白(500ng/ml)混入群はbFGF蛋白(500ng/ml)混入群と外観上、同等の血腫形成を示した。ヒト臍帯血静脈内皮細胞(HUVEC)をマトリゲルに撒布したところ、6時間後に管腔形成が認められた。この管腔形成は10ng/mlのMK蛋白添加により著しく亢進することが確認された。下肢虚血モデルの作成と血流評価腹腔麻酔後左大腿部内側を切開し、腸骨動・静脈を露出させソケイ部から膝関節直上にかけて結紮し、並行する神経とともに除去することで下肢虚血モデルを作成した。MKKOマウスに対する下肢虚血モデルの14日後での血流回復は、野生型マウスに比べて著しく低下している事が認められた。この事からMKが虚血下肢において血管新生に重要な役割を果たしている事が強く示唆された。さらにラットで同様なモデルを作成し、虚血肢にMK蛋白を含有した徐放剤を注射したところ、1カ月後に有意な血流改善が認められた。血管機態の評価マウス耳介の微細血管周囲にMK蛋白を数日間連続投与し、新生血管の走行を蛍光染色にて評価した。MK投与群ではVEGF投与群と比較して新生血管の走行の極端な蛇行や微小血管瘤形成が有意に抑制されていた。このことからMKがより生理的条件に近い新生血管が形成される事が示唆された。
すべて 2007
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Japanese Journal of Electrocardiology 27
ページ: 83-92
Am J Physiol Heart Circ Physiol 293
ページ: H2710-8