喘息と慢性閉塞性肺疾患との共通病態の解明-分子病態に基づく新たな分類を目指して-

2008 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 19590876
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 補助金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 呼吸器内科学
• 研究機関: 筑波大学
• 研究代表者: 桧澤 伸之 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 教授 (00301896)
• 研究分担者: 西村 正治 北海道大学, 大学院・医学研究科, 教授 (00208224) ; 今野 哲 北海道大学, 大学院・医学研究科, 助教 (20399835)
• 研究期間 (年度): 2007 – 2008
• キーワード: 喘息 / COPD / オランダ仮説 / CCL5 / IL-17F / 末梢気道病変組織因子 / 組織傷害

研究概要

肺はウイルス感染や喫煙、アレルゲン吸入などによって常に損傷と修復を繰り返している。本研究では肺においてこれらの外因に対する反応性を規定する複数の宿主因子が、気管支喘息とCOPDとの両者の病態に共通して関連していることを示した。将来的には、分子病態に基づいた慢性炎症性肺疾患の新たな分類、さらにはこれらの共通病態を標的とした新たな治療や予防の開発が期待される。

研究成果

• [雑誌論文] Genetic Impacts of a Butyrophilin-like 2 (BTNL-2) Gene Variation on Specific IgE Responsiveness to Dermatophagoides farinae (Der f) in Japanese (2009)
  • 著者名/発表者名: Konno S, Takahashi D, Hizawa N, Hattori T, Takahashi A, Isada A, Maeda Y, Huang SK, and Nishimura M.
  • 雑誌名: Allergol int 58 ページ: 29-35
  • 査読あり
• [雑誌論文] IL-17F-induced IL-11 release in bronchial epithelial cells via MSK1-CREB pathway (2009)
  • 著者名/発表者名: Kawaguchi M, Fujita J, Kokubu F, Huang SK, Homma T, Matsukura S, Adachi M, Hizawa N.
  • 雑誌名: Am J Physiol Lung Cell Mol Physiol 296(5)L ページ: 804-10
  • 査読あり
• [雑誌論文] the Hokkaido COPD Cohort Study Group Functional SNPs of the CCL5 gene, non-emphysematous phenotype in patients with COPD (2008)
  • 著者名/発表者名: Hizawa N, Makita H, Nasuhara Y, Hasegawa M, Nagai K, Ito Y, Betsuyaku T, Konno S, Nishimura M.
  • 雑誌名: Eur Respir J 32(2) ページ: 372-8
  • 査読あり
• [雑誌論文] Functional Characterization of IL-17F as a Selective (2008)
  • 著者名/発表者名: Watanabe H, Kawaguchi M, Fujishima S, Ogura M, Matsukura S, Takeuchi H, Ohba M, Sueki H, Kokubu F, Hizawa N, Adachi M, Huang SK, Iijima M.
  • 雑誌名: Neutrophil Attractant in Psoriasis J Invest Dermatol 129(3) ページ: 650-6
  • 査読あり
• [雑誌論文] Diversity of protein carbonylation in allergic airway inflammation (2008)
  • 著者名/発表者名: Nagai K, Betsuyaku T, Konno S, Ito Y, Nasuhara Y, Hizawa N, Kondo T, Nishimura M.
  • 雑誌名: Free Radic Res 42(11-12) ページ: 921-9
  • 査読あり
• [雑誌論文] 慢性閉塞性肺疾患と中高年発症喫煙者喘息における血清総IgE値,末梢血好酸球数およびアトピー素因の比較 (2008)
  • 著者名/発表者名: 清水健一、檜澤伸之、牧田比呂仁、今野哲、南須原康行、別役智子、西村正治
  • 雑誌名: 日本医師会雑誌 第137巻・第2号 ページ: 326-331
  • 査読あり
• [雑誌論文] β2アドレナリン受容体遺伝子(Arg16Gly)多型が気管支喘息患者のβ2刺激薬長期連用に与える影響 (2008)
  • 著者名/発表者名: 伊佐田朗、檜澤伸之、清水健一、清水薫子、高橋歩、服部健史、前田由起子、高橋大輔、今野哲、西村正治
  • 雑誌名: アレルギー 57(6) ページ: 713-721
  • 査読あり
• [雑誌論文] 北海道上士幌町における成人喘息 (2008)
  • 著者名/発表者名: 清水薫子, 今野哲, 清水健一, 伊佐田朗, 高橋歩, 服部健史, 前田由起子, 高橋大輔, 高橋清, 中川武正, 谷口正実, 秋山一男, 赤澤晃, 檜澤伸之, 西村正治
  • 雑誌名: アレルギー性鼻炎有病率-特に喫煙及び肥満との関連について-アレルギー 57(7) ページ: 835-842
  • 査読あり
• [雑誌論文] 呼吸器内科医による成人喘息診断の実態-アンケート調査の結果- (2008)
  • 著者名/発表者名: 福居嘉信, 檜澤伸之, 高橋大輔, 前田由起子, 小林基子, 南須原康行, 西村正治
  • 雑誌名: 日呼吸会誌 46(8) ページ: 601-607
  • 査読あり
• [雑誌論文] 喘息におけるロイコトリエン受容体拮抗薬の有効性とその背景の検討-アンケート調査の結果- (2008)
  • 著者名/発表者名: 福居嘉信, 檜澤伸之, 高橋大輔, 前田由起子, 小林基子, 南須原康行, 西村正治
  • 雑誌名: 日呼吸会誌 46(12) ページ: 972-980
  • 査読あり
• [雑誌論文] β2-Adrenergic receptor genetic polymorphisms, short-term bronchodilator responses in patients with COPD (2007)
  • 著者名/発表者名: Hizawa N, Makita H, Nasuhara Y, Betsuyaku T, Itoh Y, Nagai K, Hasegawa M,Nishimura M.
  • 雑誌名: Chest 132(5) ページ: 1485-92
  • 査読あり
• [学会発表] 特別シンポジウム5アレルギー疾患に関連する遺伝子の解明SS5-1. 疾患感受性遺伝子から見た喘息の病態-組織傷害の重要性- (2008)
  • 著者名/発表者名: 檜澤伸之
  • 学会等名: 第58回日本アレルギー学会秋季学術大会
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 2008-11-28
• [学会発表] ワークショップ5基礎:遺伝子の解析方法をめぐってW5-2.機能的遺伝子多型を用いた患者対照研究-その臨床的意義と問題点- (2008)
  • 著者名/発表者名: 檜澤伸之
  • 学会等名: 第58回日本アレルギー学会秋季学術大会
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 2008-11-28
• [学会発表] イブニングシンポジウム6気管支喘息において目指す治療ゴールとは-成人喘息治療と小児喘息治療の理想と現実-EVS6-2.成人喘息の理想的なコントロールを考える (2008)
  • 著者名/発表者名: 檜澤伸之
  • 学会等名: 第58回日本アレルギー学会秋季学術大会
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 2008-11-28
• [学会発表] ミニシンポジウム9基礎-サイトカイン/ケモカインMS9-4.IL-17Fの気道リモデリングへの関与 (2008)
  • 著者名/発表者名: 川口未央, 國分二三男, 佐藤将之, 本間哲也, 松倉聡, 藤田純一, 森島祐子, 石井幸雄, 坂本透, 足立満, 檜澤伸之
  • 学会等名: 第58回日本アレルギー学会秋季学術大会
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 2008-11-28
• [学会発表] ミニシンポジウム4遺伝子MS4-7. 喘息発症におけるTissue factor遺伝子-603A/G多型の影響 (2008)
  • 著者名/発表者名: 伊佐田朗, 檜澤伸之, 今野哲, 広田朝光, 原田通成, 玉利真由美, 西村正治
  • 学会等名: 第58回日本アレルギー学会秋季学術大会
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 2008-11-27
• [学会発表] シンポジウム9「アレルギー疾患の遺伝子と分子生物学」遺伝子解析からみた喘息の多様性 (2008)
  • 著者名/発表者名: 檜澤伸之
  • 学会等名: 第20回日本アレルギー学会春季臨床大会
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 2008-06-13