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2007 年度 実績報告書

セレクチンリガンドを有するKL-6/MUC1分子の臨床病理学的意義

研究課題

研究課題/領域番号 19590898
研究機関高知大学

研究代表者

横山 彰仁  高知大学, 医学部, 教授 (30191513)

研究分担者 河野 修興  広島大学, 医歯薬学総合研究科, 教授 (80215194)
服部 登  広島大学, 医歯薬学総合研究科, 准教授 (00283169)
石川 暢久  広島大学, 医歯薬学総合研究科, 助教 (90423368)
キーワードセレクチン / KL-6 / 汎発性血管内凝固症候群 / 成人呼吸促迫症候群
研究概要

特発性間質性肺炎(IIPs)、膠原病肺、ARDS、過敏性肺炎、カリニ肺炎について、SLAKの測定を行った。平均値は慢性過敏性肺炎で最も高く、IIPs、ARDS、膠原病肺の順であった。急性過敏性肺炎はKL-6が最も高値となる疾患であるが、SLAK値はカリニ肺炎同様低値であった。SLAK/KL-6の値はARDS、慢性過敏性肺炎、IIPsの順に高かった。また、IIPsにおいて、安定期と急性増悪期に測定しえた8例では、急性増悪期に有意に高値であった。
ARDSにおいてSLAK/KL-6が高値であり、SLAKと血栓との関連が理論的に疑われるため、まずKL-6とARDSに合併する汎発性血管内凝固症候群(DIC)との関連を検討した。KL-6値はARDSで上昇することがすでに知られているが、今回の検計でも同様であり、特にDICを合併した例でより高値になることが明らかになった。特に、KL-6の増加率とDIC発症は関連が認められた。診断時点のKL-6値は、DIUスコアの増加を予測する因子であった。診断時点でのKL-6のカットオフ値を300U/mlとすれば、DICの予測し対するROCのAUCは0.7であり、DICの発症を感度89%、特異度55%で予測した(J Intern Med、印刷中)。
肺癌においてはSLAKは病期の進展と関連するが、DICの発生がまれであるため、DIC発症との関運の検討は困難であった。
ヒトMUC1コア蛋白のトランスジェニックマウスの血清が得られたために行った予備的検討において、本マウスは通常のマウスでは検出されないKL-6が人と同程度の濃度で検出された。このことから、ヒト型コア蛋白の存在のみでKL-6という糖鎖エピトープが発現することが明らかとなった。SLAKの発現の検討が必要であるが、これまでできなかったSLAKあるいはKL-6の研究がマウスにおいて可能となるかもしれない。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Circulating KL-6/MUCl as an independent predictor for disseminated intravascular coagulation in acute respiratory distress syndrome

    • 著者名/発表者名
      Nakashima T, Yokoyama A, et. al.
    • 雑誌名

      Journal of Internal Medicine (in press)

    • 査読あり

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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