研究課題/領域番号 |
19590919
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研究機関 | 日本医科大学 |
研究代表者 |
弦間 昭彦 日本医科大学, 大学院・医学研究科, 教授 (20234651)
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研究分担者 |
工藤 翔二 日本医科大学, 医学部, 名誉教授 (40256912)
清家 正博 日本医科大学, 医学部, 講師 (30366687)
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キーワード | 肺癌 / 薬物療法 / イメージング / EGFR / VEGFR / 分子標的薬 |
研究概要 |
肺癌における化学療法を合理的に選択するシステムの確立や標的分子のモニターリングを行うため、我々は、網羅的解析の種々の方法を利用し確かな感受性関連因子を単離することと、リアルタイムな解析のため、バイオイメージングの実現を目指すことを計画した。この観点から感受性診断用因子を選択するため、2D-DIGEや抗体アレイ、シグナル関連因子などの蛋白レベルの解析を行い、バイオイメージングによるリアルタイムな診断への活用が可能な適切な因子の選択を行った。肺癌細胞株30株の感受性パネルの解析とバイオイメージングに適した膜蛋白、あるいは、代謝蓄積物質の選択、を行った。その中で、EGFRとVEGFRの阻害剤に対して、EGFRとVEGFRの分子標的そのものが妥当かっ現実的なイメージング対象と考えられ、マウス皮下移植腫瘍に対し、EGFR阻害剤、および、EGFRとVEGFRの阻害剤を投与し、その腫瘍のEGFR、VEGFRのイメージングを行った。その結果、培養株およびマウスモデルの抗腫瘍効果とほぼ同様の結果が定量的に得られた。また、その腫瘍に標的分子が存在することがリァルタイムにフォローアップ出来た。これらのイメージングの情報により、標的分子を有する腫瘍量を定量的に得られることから、分子標的薬の治療適応により直接的な情報が得られると考えられる。今後、確かな薬剤感受性予測因子と併せ用いることで、標的因子と感受性の両面から適切な薬剤投与が可能になると考えられた。
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