研究課題
平成20年度は以下の点を明らかにした。1. UII・URP/GPR14系の腎障害・高血圧への関与を検討するため、5/6腎摘腎不全モデル・高血圧モデルを作成し、腎臓・心臓血管でのmRNAの発現の変化を競合的RT-PCR法、免疫染色法により調べた。結果、URP mRNAが腎不全及び高血圧モデルの腎臓で発現が増加していることを見出し、報告した(Peptides2009, 22 : 294-299)。2. アドレノメデュリン2(AM2)はアドレノメデュリンと同様に血管拡張作用、心臓保護作用を有する。AM2のmRNA発現を心不全ラットモデルで検討し、心不全の心臓で発現が増加していることを見出し、報告した(Eur J Heart Fail2008, 10 : 840-849、及び第81回日本高血圧学会にて発表)。3. AM2の遺伝子多型と腎機能及び慢性腎臓病(CKD)との関連を検討した。結果、AM2 rs3840963 I/D多型にてDD群はII+ID群と比較して腎機能が有意に低下していることが認められた(第41回米国腎臓学会にて発表)。4. Proレニン/Proレニン受容体系の腎障害・心血管障害・高血圧への関与を検討するため、自然発症高血圧モデルの腎臓・心臓血管での発現の変化を競合的RT-PCR法、Western Blot法、免疫染色法により調べた。結果、Proレニン受容体のmRNAは高血圧モデルの心臓及び腎臓で発現が増加していることを見出し、報告した(第51回日本腎臓学会にて発表)。5. Proレニン受容体の遺伝子多型と血圧、心血管障害との関連を検討した。結果、Proレニン受容体の遺伝子多型が血圧、心肥大及び脳血管障害と関連することを認め、報告した(Am J Hypertens 2009, 22 : 294-299、及び第31回日本高血圧学会にて発表、第82回日本内分泌学会シンポジウムにて発表予定)。
すべて 2009 2008
すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 5件) 学会発表 (12件)
Am J Hypertens 22
ページ: 294-299
Peptides 30
ページ: 400-408
Eur J Heart Fail 10
ページ: 840-849
Nutrition 24
ページ: 878-884
J Endocrinol 198
ページ: 175-183