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2007 年度 実績報告書

蛋白結合率の高いアニオン型尿素症物質を除去するハイブリッド型人工腎臓の開発

研究課題

研究課題/領域番号 19590961
研究機関筑波大学

研究代表者

鶴岡 秀一  筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 准教授 (50285798)

研究分担者 藤村 昭夫  自治医科大学, 医学部, 教授 (90156901)
キーワード慢性腎不全 / バイオ人工臓器 / 尿毒症性物質 / 有機アニオン輸送体
研究概要

現行の血液透析療法に欠如している蛋白結合率の高い尿毒症性物質を除去しうる点を付加した新しいハイブリッド型人工腎臓開発するために、本年度は以下の3点についての研究を行った。
1)ヒト有機アニオントランスポーター(OAT)3型を高度安定発現した培養尿細管細胞を用いて、各種尿毒症性物質が基質であるか否かを検討した。インドキシル硫酸、馬尿酸など様々な酸性尿毒症物質がその基質であることが判明した。インドキシル硫酸のKm、Vmax値はそれぞれ50mM,500000pmol/hr/mg proteinと非常に高いものであった。またこの経上皮輸送がプロベネシド(1mM)で有意に阻害されることも確認した。
2)ハイブリッド型人工腎臓上への培養条件の検討。研究者らが以前より開発してきた、中空糸繊維によるハイブリッド型人工腎臓上への3次元培養の可否について、OAT3を発現させた様々な培養細胞を用いて検討した。接着能および接着後の輸送活性から適当なものをスクリーニングしつつある。繊維の材質についてもポリスルホン以外のものがよい場合なども明らかになりつつある。
3)将来の大動物への応用のために、慢性腎不全イヌ作成を開始した。7/8腎摘除イヌは術後2ケ月程度で安定した血清クレアチニン濃度は2mg/dl、インドキシル硫酸濃度は1mg/dl程度となり、慢性腎不全となることを確認した。
次年度以降、実験治療に最適な細胞・培養条件などを明らかにするとともに、OAT3以外のOATを発現した細胞の開発に着手する予定である。また、インドキシル硫酸の培養平滑筋細胞、内皮細胞への影響も平行して検討する予定である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] TRPV4 as a flow sensor in flow-dependent K+secretion from the cortical collecting duct.2007

    • 著者名/発表者名
      Taniguchi J, Tsuruoka S, ほか4名
    • 雑誌名

      Am J Physiol Renal Physiol 292

      ページ: F667-F673

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Clearance of imidapril, an Angiotensin-converting enzyme inhibitor, during hemodialysis in hype2007

    • 著者名/発表者名
      Tsuruoka S, 他6名
    • 雑誌名

      J Clin Pharmacol 47

      ページ: 259-263

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Dosing time-dependent variation of bone resorption by cyclosporin A in rats' femurs.2007

    • 著者名/発表者名
      Tsuruoka S, 他6名
    • 雑誌名

      Eur J Pharmacol 564

      ページ: 226-231

    • 査読あり
  • [学会発表] Klothoマウス(K)は接合尿細管(CNT)のPTH依存性Ca再吸収能が消失している。2007

    • 著者名/発表者名
      鶴岡 秀一, 他6名
    • 学会等名
      第49回日本腎臓学会学術総会
    • 発表場所
      浜松
    • 年月日
      2007-05-26

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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