研究概要 |
1.脳塞栓モデルにて均一なサイズの脳梗塞の作成 五十嵐らの方法に従い(Neurol Res 24:311-316, 2002),オスSprague-Dawleyラットにおける均一なサイズの脳梗塞の作成に取り組んだ.ラット動脈血にトロンビンを添加し,内径0.38mmのポリエチレンチューブ内に注入,自家血血栓を作成した(長さ1mmの大きさに切り分ける).ラットを麻酔後,外頚動脈から内頚動脈内に挿入したポリエチレンチューブを通して,中大脳動脈起始部近傍に血栓を注入した.脳虚血導入24時間後,TTC染色による脳梗塞サイズの測定を行い,梗塞体積84.5±7.1/mm^3の均一なサイズの梗塞作成に成功した. 2.抗VEGF中和抗体の血管内皮保護効果の検討 脳塞栓モデルにて,出血量を測定するspectro-photometric assayを確立した.また,抗VEGF抗体(Santa Cruz #sc-152)と血管内皮細胞のマーカー CD31に対する抗体(Pharmingen #550300),核染色(DAPI)を用いた三重染色にて,脳虚血後,血管内皮細胞にけるVEGFの発現が更新していることを免疫組織学的に確認した.抗VEGF中和抗体の脳梗塞サイズおよび出血量への影響については現在検討を進めている.
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