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2007 年度 実績報告書

優性遺伝性非翻訳リピート病の異常スプライシング病態研究

研究課題

研究課題/領域番号 19590988
研究機関名古屋大学

研究代表者

松浦 徹  名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 准教授 (90402560)

研究分担者 大野 欽司  名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (80397455)
キーワード筋強直性ジストロフィー1型(DM1) / 遺伝子スプライシング異常 / Exonアレイ / 薬剤スクリーニング
研究概要

優性遺伝性非翻訳リピート病の主な疾患である筋強直性ジストロフィー1型(DM1)の主な病態メカニズムは、伸長CUGを介した標的遺伝子スプライシング異常にある。既に幾つかの標的遺伝子エクソンが同定されているが、いまだその数は10余りに過ぎない。DM1の多彩な臨床症状を考えると、更に多くの遺伝子がスプライシング異常を受けているものと推定される。本年は、Exonアレイを用いて網羅的なスプライシング異常遺伝子の網羅的な解析を行うと共に、DM1の代表的なスプライシング異常を矯正する薬剤スクリーニングを試みた。
方法
1.DM1患者生検骨格筋3例・対照3例からtotal RNAを抽出し、Affymetrix社より最近開発されたGerieChip Human Exon 1.0 ST Arrayを用いた。当教室で開発したエクソンアレイ解析ツールを利用して既知のものとは異なるスプライシング異常を予測し、RT-PCRで確認を行なった。2.ヒト由来HEK293細胞にインスリンレセプター遺伝子(IR)エクソン11を含むミニジーンを950 CUG発現ベクター共にdouble transfectionしDM1スプライシング異常を再現した。
これに1040種類のFDA既認可薬を加え(10μM)、RT-PCRによりスプライシング矯正薬剤をスクリーニングした。更にDM1患者由来培養細胞を用いて、矯正効果を認める薬剤の効果を実際に確認した。
結果
1.41個のエクソンを抽出し、RT-PCRで実際20個のスプライシング異常を確認した。このうちDM1特異的な異常スプライシングを呈するものは10エクソンであり、いずれも既存のものとは異なった。
2.IRスプライシング異常を矯正する既認可薬剤を8個同定した。さらにこれらの薬剤10μM存在下でDM1 myotubeを培養しRT-PCRで確認したところ、一定のIRスプライシング矯正効果を認めた。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] In vitro and in silico analysis reveals an efficient algorithm to predict the splicing consequences of mutations at the 5' splice sites2007

    • 著者名/発表者名
      Sahashi K, Masuda A, Matsuura T, et al.
    • 雑誌名

      Nucleic Acids Res 35

      ページ: 5995-6003

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Thermodynamic instability of siRNA duplex is a prerequisite for depe ndable prediction of siRNA activities2007

    • 著者名/発表者名
      Ichihara M, Murakumo Y, Masuda A, Matsuura T, et al.
    • 雑誌名

      Nucleic Acids Res 35

      ページ: e123

    • 査読あり
  • [学会発表] Comprehensive analysis of aberrantly spliced exons in myotonic dystrophy type 1 using Affymetrix Exon Array2007

    • 著者名/発表者名
      Yamashita Y, Matsuura T, Shinmi J, et al.
    • 学会等名
      American Society of Human Genetics
    • 発表場所
      San Diego, CA
    • 年月日
      20071023-20071027

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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