• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2007 年度 実績報告書

パーキンソン病の発症・薬剤感受性に関連するSNPの探索と機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 19590990
研究機関大阪大学

研究代表者

水田 依久子  大阪大学, 医学系研究科, 特別科学研究員 (80397760)

キーワードパーキンソン病 / 一塩基多型 / 疾患感受性遺伝子 / 関連解析
研究概要

孤発性パーキンソン病(PD)の発症には、複数の遺伝子および環境因子が関与すると考えられている。我々は121個の候補遺伝子上の268個のSNPsを用いた大規模な関連解析により、α-synuclein(P=5.1×10^<-14>,OR=2.23)を確実なパーキンソン病(PD)感受性遺伝子として同定し、報告した。また、白人でPDとの関連が報告されていたFGF20(P=0.0053,OR=1.24)の日本人での再現性も確認した。今回、新たなPD遺伝子同定のために、さらに候補遺伝子を増やして合計137個の候補遺伝子上の302個のSNPsの関連解析を行った。遺伝子型タイピングは患者1403人、対照1938人を対象にTaqMan法で行った。
その結果、新たなPD遺伝子calbindin1を同定した(P=7.1×10^<-5>,OR=1.34)。さらに、α-synuclein,calbindin1,FGF20の3個のPD遺伝子のうち、最も強くPDと関連するα-synucleinを中心にして、統計学的組み合わせ解析を行った。calbindin1はα-synucleinのリスクを持たない群でPDと強く相関し(OR=1.70)、逆にFGF20はα-synucleinのリスクアレルを持つ群でPDとより強く関連した(OR=1.76)。
Calbindin1はカルシウム結合蛋白であり、PD患者の黒質でcalbindin1陰性神経の脱落が陽性神経の脱落よりも強いことから、神経保護作用を持つと考えられている。組み合わせ解析から、calbindin1はα-synucleinとは独立に、一方、FGF20はα-synucleinと相乗的に、PD発症に関与していることが示唆される。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] Multiple candidate gene analysis identifies CALB1(calbindin1) as a susceptibility gene for sporadic Parkinson's disease2007

    • 著者名/発表者名
      I. Mizuta, W. Satake, T. Tsunoda, M. Watanabe, A. Takeda, K. Hasegawa, M. Yamamoto, N. Hattori, M. Murata, T. Toda
    • 学会等名
      The American Society of Human Genetics 57th Annual Meeting
    • 発表場所
      San Diego Convention Center, San Diego, USA
    • 年月日
      2007-10-26
  • [学会発表] 多数の候補遺伝子アプローチによるパーキンソン病感受性遺伝子calbindin1の同定2007

    • 著者名/発表者名
      水田依久子、佐竹渉、角田達彦、長谷川一子、渡邊雅彦、武田篤、服部信孝、山本光利、村田美穂、戸田達史
    • 学会等名
      日本人類遺伝学会第52回大会
    • 発表場所
      東京 京王プラザホテル
    • 年月日
      2007-09-14

URL: 

公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi