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2007 年度 実績報告書

片頭痛におけるASICの役割-片頭通動物モデルを用いた検討

研究課題

研究課題/領域番号 19591005
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

清水 利彦  慶應義塾大学, 医学部, 講師 (40265799)

キーワード片頭痛 / ASIC / TRPV1
研究概要

本年度は,カプサイシンに感受性をもつTRPV1 receptor(transient receptor potential vanilloid sub-family member 1)の存在について検討した.三叉神経血管説では神経原性炎症という無菌的な炎症が脳硬膜におこり片頭痛が生じていると考えられている.本研究では,これらのプロトン受容体の中でTRPV1受容体の三叉神経血管系での局在と分布および起源について抗体を利用して免疫組織化学により検討した.Sprague-Dawley種ラットを用い,深麻酔下に氷冷ピクリン酸添加パラホルムアルデヒド溶液(Zanboni液)により灌流固定後,脳硬膜,三叉神経節,翼口蓋神経節,耳神経節,内頸神経節,上部頸髄神経(C_<2-3>)および後根神経節を摘出し,螢光抗体法により受容体の局在と分布を光学顕微鏡で検討した.この結果,脳硬膜にTRPV1受容体陽性の神経線維を認めた.また,三叉神経節および後根神経節にTRPV1受容体陽性の神経細胞を認めた.さらに,脳硬膜のTRPV1受容体陽性神経線維の起源を調べるため深麻酔下に逆行性神経軸索トレーサーであるTrue Blue Chloride(Molecular Probes)を中硬膜動脈付近の硬膜へのapplicationを行った.2週間後に灌流固定し三叉神経節および後根神経節を摘出し螢光抗体法により受容体の局在と分布を光学顕微鏡で検討した.TBの集積は三叉神経節および少数の後根神経節の神経細胞に認められた.三叉神経節について行った定量的解析ではTB集積細胞の約50%がTRPV1陽性でさらにこれらの内80%の細胞がCGRPと共存しており片頭痛におけるTRPV1受容体の役割を考える上で重要な知見と考えられた.

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 片頭痛の最新のトピックス-薬物治療の問題点と今後望まれる薬剤2008

    • 著者名/発表者名
      清水 利彦
    • 雑誌名

      日薬理誌 131

      ページ: 210-214

  • [雑誌論文] Distribution and origin of TRPV1 receptor-containing nerve ffibers in the dura mater of rat2007

    • 著者名/発表者名
      Shimizu T
    • 雑誌名

      Brain Res 1173

      ページ: 84-91

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 片頭痛の発症メカニズム説2007

    • 著者名/発表者名
      清水 利彦
    • 雑誌名

      薬局 58

      ページ: 2175-2178

  • [学会発表] ラット脳硬膜におけるTRPV1陽性神経の起源につい2007

    • 著者名/発表者名
      清水 利彦
    • 学会等名
      第48回日本神経学会総会
    • 発表場所
      名古屋
    • 年月日
      2007-05-18
  • [図書] 6.片頭痛は脳梗塞のリスクですか?棚橋紀夫, 北川泰久(編).脳卒碗診療こんなときどうするQ&A2008

    • 著者名/発表者名
      清水 利彦
    • 総ページ数
      245-248
    • 出版者
      中外医学社

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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