研究課題
イソフルレン持続麻酔下、C57BL6/Jマウスに頭窓を作成、脳皮質100μmの深さの微小循環において、毛細血管のFITC-ラベル赤血球の速度、組織ヘマトクリット、毛細血管分配、またスルフォローダミン染色グリア細胞との関連を高速(500枚/秒)カメラレーザー光(488nm)スキャン共焦点顕微鏡を用いてリアルタイムで反復in vivo観察し(一ケ,月以上)、画像解析した。また、Rhodamine-Dextranを注入し血管構造の変化、リモデリング・血管新生の有無を調べた。また、組織酸素分圧測定装置を用いて、脳表の酸素分圧を経時的にフォローアップし、マウス虚血脳における新生毛細血管網と赤血球密度/速度・酸素分圧観察法を確立した。中大脳動脈閉塞モデル(田村の変法)と、虚血なしの2群問で、膨大な数の赤血球の変化をMatlab応用ソフト(KEIO-IS2)を用いて数値化し、血流速度を定量解析・統計計算し、中大脳動脈閉塞後、毛細血管内の赤血球の速度が減少し、赤血球数自体は著しく減少あるいは消失した。プラスマトレーサーFITC-dextranの流れはある程度持続し、赤血球とプラスマ流は乖離していた。虚血病巣では、酸素の担体である赤血球の減少によりanoxiaがまず起こり、次いで神経細胞のdepolarization(光透過性より観察)、グリア細胞の関与からcortical spreading depressionにより病巣が拡大していくと推論され、赤血球の流れの改善、あるいは残存プラスマ流の活用が臨床的脳血管障害患者の治療における急務であると考えられた。またMRIの経時的撮影にも成功した。
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