抗血小板薬であるCilostazolが多発性硬化症の動物モデルである実験的自己免疫性脳脊髄炎(EAE)の治療に有効であることを見出した。MOG誘導マウスEAEにCilostazol含有エサを継続投与するとEAE症状は有意に軽症化した。MOG反応性T細胞のrecall responseはCilostazol投与群では増殖反応やIFNγ産生が抑制され、血清中の可溶性接着分子であるICAM-1やp-selectinが有意に低下した。以上より、Cilostazolは自己反応性T細胞増殖や接着分子の発現を抑制することによりEAEに対する治療効果を有する。
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