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2007 年度 実績報告書

新規ペプチドオベスタチンおよびグレリンの肥満に対する病態生理学的意義の解析

研究課題

研究課題/領域番号 19591061
研究機関宮崎大学

研究代表者

上野 浩晶  宮崎大学, 医学部, 助教 (00381062)

研究分担者 伊達 紫  宮崎大学, フロンティア科学実験総合センター, 教授 (70381100)
キーワードオベスタチン / グレリン / 摂食調節 / 肥満
研究概要

成長ホルモン分泌促進作用や摂食促進作用を持つグレリンと同一遺伝子にコードされている新規ペプチドオベスタチンのヒトにおける摂食に対する作用を明らかにすることを試みた。やせ、正常体重、肥満の健常人ボランティア101名を対象にして、身長、体重、体組成の計測とともに、早朝空腹時に採血を行い、血糖値、血清インスリン値、血漿グレリン値、血漿デスアシルグレリン値、血漿オベスタチン値を測定した。また、正常体重の16名にラコール(1kcal/ml、炭水化物62.5%、蛋自質17.5%、脂質20%)を早朝空腹時に450kcal摂取させ、30分おきに120分後まで経時的に採血を行い、上記の各値を測定した。グレリンとデスアシルグレリンはbody mass index (BMI)およびインスリン値と有意な負の相関を示したが、オベスタチンはBMIおよびインスリン値と有意な正の相関を示した。オベスタチンとグレリンまたはデスアシルグレリンは有意な負の相関を示した。ラコール負荷試験においては、グレリンとデスアシルグレリンは負荷後に有意に低下したが、オベスタチンは負荷後も基礎値から有意な変化を認めなかった。以上の結果から、オベスタチンはヒトにおいては急性の摂食抑制作用を持たないことが示唆された。しかし、長期のエネルギーバランスやインスリン分泌・インスリン抵抗性に関しては、オベスタチンはグレリンとは相反する作用を持つ可能性が示唆された。オベスタチンの齧歯類における摂食抑制作用はいまだに結論は出ていないが、ヒトでの生理作用の一端を明らかにできた。次年度は肥満の病態におけるオベスタチンの意義について明らかにしていきたい。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2007

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] ヒト オベスタチンのエネルギー・糖代謝と摂食に対する作用の検討2007

    • 著者名/発表者名
      上野浩晶
    • 学会等名
      第28回日本肥満学会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2007-10-20

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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