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2008 年度 実績報告書

カルシニューリン調節蛋白を介した甲状腺ホルモンの骨形成・代謝に及ぼす作用

研究課題

研究課題/領域番号 19591074
研究機関名古屋大学

研究代表者

村田 善晴  名古屋大学, 環境医学研究所, 教授 (80174308)

研究分担者 加納 安彦  名古屋大学, 環境医学研究所, 助教 (50252292)
高岸 芳子  名古屋大学, 環境医学研究所, 助教 (50024659)
林 良敬  名古屋大学, 環境医学研究所, 准教授 (80420363)
神部 福司  名古屋大学, 環境医学研究所, 准教授 (00211871)
キーワード甲状腺ホルモン / カルシニューリン / 骨 / RCAN2 / ノックアウトマウス
研究概要

甲状腺ホルモン(TH)が骨形成や代謝に重要な役割を果たしていることは、臨床的によく知られているが、その作用の分子機構には不明な点が多い。我々が以前、TH応答性遺伝子としてクローニングに成功したRCAN2は、神経系で強く発現しているカルシニューリン(CN)の内在性調節蛋白をコードしている。最近、CNが骨形成および代謝に重要な役割を演じてことが報告されたことから、THはRCAN2の発現調節を介して、CNの活性を調節することにより骨形成や代謝に作用を発揮するのではないかと想定して、本研究を企画した。2008年度では、THが成獣マウスの骨組織でRCAN2の発現を如何に調節しているかを検討した。このため、成獣雄マウスにメチマゾールを1ヶ月間投与し、甲状腺機能低下マウスを作製し、また、過剰のLT4を1ヶ月間腹腔内投与して甲状腺機能亢進マウス群を作成した。長幹骨として脛骨と腓骨、扁平骨として頭蓋骨よりRNAを抽出し、定量的RT-PCRによりRCAN2 mRNAを定量した。その結果、成獣マウスの骨では、新生仔マウスに比べ、RCAN2の発現は低く、甲状腺ホルモンによる調節も減弱していることが明かとなった。一方、RCAN2ノックアウトマウス(RCAN2-/-)の骨に対し、走査型電顕を始めとする詳細な形態学的検討を加えた。その結果、RCAN2-/-の新生仔(P1)では、膜性骨化が有意に遅延していることが示された。一方、成長過程(P28)および成獣(P118)の骨組織の形態は、野生型マウスと有意な違いは観察されなかった。以上より、THは骨に於けるRCAN2 mRNAの発現を主として新生仔期に調節しており、RCAN2も骨の発生・発達に影響を及ぼしているものの、成獣での骨形態には影響しないことが示唆された。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2009 2008 その他

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Folic acid prevents congenital malformations in the offspring of diabetic mice2009

    • 著者名/発表者名
      Oyama K, Murata Y(7人中7番目), 他5名
    • 雑誌名

      Endocrine Journal 56

      ページ: 29-37

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Identification of genes differentially expressed in mouse fetuses form streptozotocin-induced diabetic pregnancy by cDNA subtraction2008

    • 著者名/発表者名
      Sato N, Murata Y(7人中7番目), 他5名
    • 雑誌名

      Endocrine Journal 55

      ページ: 317-323

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Increased expression of aquaporin-3 (AQP3) in the epidermis of DHCR24 knockout mice2008

    • 著者名/発表者名
      Mirza R, Murata Y (7人中6番目), 他5名
    • 雑誌名

      British Journal of Dermatology 158

      ページ: 679-684

    • 査読あり
  • [備考]

    • URL

      http://www.riem.nagoya-u.ac.jp/

URL: 

公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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