研究課題
基盤研究(C)
(1)ATL細胞におけるDNA修復阻害因子hnRNP B1の過剰発現とその意義肺がんの早期から過剰発現することを見出したhnRNP B1タンパク質は、細胞内でDNA依存性キナーゼ複合体に結合することを見出している。hnRNP B1はATLの70%以上の症例において過剰発現していた。その発現は慢性期から増加し、急性期、リンパ腫型においては約8割の症例において発現亢進することが明らかになった。ATL細胞を用いた解析ではhnRNP B1はDNA依存性キナーゼに結合しその酵素活性を阻害すること、hnRNP B1の量と非相同末端修復(NHEJ)の活性は逆相関の傾向にあることを明らかにした。(2)新規抗がん剤SMS-06によるATL細胞に対する抗腫瘍効果の解析SMS-06はIC_<50>として50-100nMの濃度で種々のATL細胞の増殖を抑制した。その機序としてG2/M停止とその後のアポトーシスの誘導によることを明らかにした。またSMS-06はトポイソメラーゼIIの阻害作用に加えてhnRNP B1の存在下において放射線照射によるDNA修復を阻害する作用を持つことを新たに見出した。さらにSCIDマウスへのATL細胞の移植系において腫瘍の増殖を抑制作用を確認した。複数の分子標的を有するSMS-06はATLの治療薬剤開発のためのリード化合物として臨床応用への検討を進めている。
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