研究課題
以前の若手研究(B)で、IL-21のノックアウトマウスの脾細胞を用いて、IL-21のシグナルを抑制すると、GVHDが抑制され、GVL効果は温存されることが明らかとなった。今回の研究は治療モデルの作製が目的である。研究1年目に当る本年度はC端末を改変したデコイ受容体の作製から始めた。幸い、ヌクレオチド変異も起こることなく、順調にデコイ受容体のDNA作製は完了した。細胞外に細胞外ドメインが発現しないと意味がないが、これも幸いなことに抗体とFACSによって確認された。初め、CD4に発現させたが、発現している細胞がほとんど得られない状態で、失敗に終わった。そこで、トラップするなら理論的にはどこで発現しても構わないはずと考え、骨髄細胞に発現させたところ、2週間後には末梢血の約半分の細胞が発現しているという状態が得られた。この状態を移植マウスにつくってやると、空ベクターを感染させた骨髄に比べて、デコイ受容体を感染させた骨髄は有為に生存期間を延長させた。後、1年で、GVLを抑制しないことなどを繰り返し実験で確認し、論文にしたい。
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