PU.1,C/EBPα及びεによる骨髄・単球系への分化誘導メカニズムの解析

2008 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 19591139
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 補助金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 血液内科学
• 研究機関: 東海大学
• 研究代表者: 松下 弘道 東海大学, 医学部, 講師 (50286481)
• 連携研究者: 宮地 勇人 東海大学, 医学部, 教授 (20174196) ; 安藤 潔 東海大学, 医学部, 教授 (70176014) ; 中島 秀明 慶應義塾大学, 医学部, 専任講師 (30217723)
• 研究期間 (年度): 2007 – 2008
• キーワード: 骨髄性白血病 / C / EBP / PU.1 / Myc / 分化

研究概要

LL遺伝子異常を有する急性骨髄性白血病(AML)における、顆粒球系分化に重要な転写因子C/EBPαおよびC/EBPεの意義を明らかにするために、同異常を有する細胞株に遺伝子導入したところ、成熟単球分化が誘導された。この時、単球系分化に重要な転写因子Sfpi-1(PU.1)の発現を伴い、癌遺伝子Mycはこれに拮抗的に作用した。レチノイン酸存在下でも生じる成熟単球分化においても、C/EBPαおよびC/EBPεの発現増加を伴っていた。これらの所見は、MLL遺伝子異常を有するAMLに対する分子療法の基礎的所見として重要であると考えられた。

研究成果

• [雑誌論文] MDSの診断ー当検査室の対応"MDSの診断における血液総合診断システムの有用性と今後の課題" (2009)
  • 著者名/発表者名: 松下弘道、田中由美子、宮地勇人
  • 雑誌名: 日本検査血液学会雑誌 第10巻 ページ: 63-71
• [雑誌論文] 1. 分野別のコンサルテーション/診療支援5) 染色体・遺伝子検査 (2009)
  • 著者名/発表者名: 松下弘道、矢部みはる、宮地勇人
  • 雑誌名: 臨床検査 第53巻 ページ: 299-303
• [雑誌論文] C/EBPα and C/EBPε induce the monocytic differentiation of myelomonocytic cells with the MLL-chimeric fusion gene (2008)
  • 著者名/発表者名: Matsushita H., Nakajima H., Nakamura Y., Tsukamoto H., Tanaka Y., Jin G., Yabe M., Asai S., Ono R., Nosaka T., Sugita K., Morimoto A., Hayashi Y., Hotta T., Ando K., Miyachi H.
  • 雑誌名: Oncogene 27 ページ: 6749-6760
  • 査読あり
• [雑誌論文] A leukemic change as an initial manifestation of the common variant type of ALK-positive anaplastic large cell lymphoma in a patient with lung adenocarcinoma (2008)
  • 著者名/発表者名: Matsushita H., Nakamura N., Asai S., Yabe M., Hayama N., Kondo Y., Urano T., Miyachi H.
  • 雑誌名: Intern Med 47 ページ: 2057-2062
  • 査読あり
• [雑誌論文] Tortoiseshell appearance of bilateral submandibular glands by infiltration of mucosa-associated lymphoid tissue lymphoma (2008)
  • 著者名/発表者名: Asai S., Okami K., Nakamura N., Sugimoto R., Takeo T., Ogawa Y., Kojima S., Yamamoto S., Matsushita H., Miyachi H.
  • 雑誌名: J Ultrasound Med 27 ページ: 969-73
  • 査読あり
• [学会発表] Establishment of MDS model using NOD/SCID/gcnull(NOG) mice (2009)
  • 著者名/発表者名: Matsushita H., Muguruma Y., Ando K.
  • 学会等名: The 3rd Korean Society of Hematology (KSH)and Japanese Society of Hematology (JSH) Joint Symposium
  • 発表場所: 韓国・ソウル
  • 年月日: 2009-03-14
• [学会発表] MLLキメラ遺伝子を有する急性骨髄性白血病細胞のレチノイン酸による単球系分化の検討 (2008)
  • 著者名/発表者名: 松下弘道、中村嘉彦、矢部みはる、浅井さとみ、安藤潔、宮地勇人
  • 学会等名: 第55回日本臨床検査医学会学術集会
  • 発表場所: 名古屋
  • 年月日: 2008-11-30
• [学会発表] 白血病細胞の抗癌剤耐性におけるFLT3/ITDの役割 (2008)
  • 著者名/発表者名: 金貴蘭、松下弘道、浅井さとみ、宮地勇人
  • 学会等名: 第55回日本臨床検査医学会学術集会
  • 発表場所: 名古屋
  • 年月日: 2008-11-30
• [学会発表] 慢性骨髄性白血病症例における染色体異常の多様性 (2008)
  • 著者名/発表者名: 増川敦子、荒川聡、松下弘道、山本美紀、宮地勇人
  • 学会等名: 第55回日本臨床検査医学会学術集会
  • 発表場所: 名古屋
  • 年月日: 2008-11-28
• [学会発表] 骨髄異形成症候群のin vivoモデルの確立 (2008)
  • 著者名/発表者名: 六車ゆかり、松下弘道、八幡崇、弓野静、宮地勇人、安藤潔
  • 学会等名: 第70回日本血液学会総会
  • 発表場所: 京都
  • 年月日: 2008-10-11
• [学会発表] 肺癌経過中に白血化で発症したanaplastic large cell lymphomaの一例 (2008)
  • 著者名/発表者名: 松下弘道、中村直哉、浅井さとみ、矢部みはる、端山直樹、近藤祐介、浦野哲哉、宮地勇人
  • 学会等名: 第70回日本血液学会総会
  • 発表場所: 京都
  • 年月日: 2008-10-10
• [学会発表] MDSの診断ー当検査室の対応 (2008)
  • 著者名/発表者名: 松下弘道
  • 学会等名: 日本検査血液学会第9回学術集会
  • 発表場所: 津
  • 年月日: 2008-07-27
• [学会発表] Variant typeのb2a2 fusionと考えられるBCR-ABL mRNAを検出した慢性骨髄性白血病の一例 (2008)
  • 著者名/発表者名: 山本美紀、増川敦子、松下弘道、荒川聡、田中由美子、大島利夫、宮地勇人
  • 学会等名: 日本検査血液学会第9回学術集会
  • 発表場所: 津
  • 年月日: 2008-07-27
• [学会発表] 活性誘導型C/EBPαおよびC/EBPεによるMLLキメラ遺伝子を有する急性骨髄性白血病の単球系分化 (2007)
  • 著者名/発表者名: 松下弘道、田中由美子、浅井さとみ、宮地勇人
  • 学会等名: 第54回日本臨床検査医学会総会・第47回日本臨床化学会年会連合大会
  • 発表場所: 大阪
  • 年月日: 2007-11-23
• [学会発表] 白血病細胞の抗癌剤耐性におけるFLT3/ITDの役割 (2007)
  • 著者名/発表者名: 金貴蘭、松下弘道、浅井さとみ、森恵美子、宮地勇人
  • 学会等名: 第54回日本臨床検査医学会総会・第47回日本臨床化学会年会連合大会
  • 発表場所: 大阪
  • 年月日: 2007-11-23
• [学会発表] 葉酸拮抗剤耐性白血病における放射線殺細胞効果 (2007)
  • 著者名/発表者名: 森恵美子、浅井さとみ、金貴蘭、小林広幸、松下弘道、宮地勇人
  • 学会等名: 第54回日本臨床検査医学会総会・第47回日本臨床化学会年会連合大会
  • 発表場所: 大阪
  • 年月日: 2007-11-23
• [学会発表] C/EBPαおよびC/EBPεによるMLLキメラ遺伝子を有する骨髄単球性白血病細胞の単球系分化 (2007)
  • 著者名/発表者名: 松下弘道、中島秀明、中村嘉彦、塚本秀雄、田中由美子、浅井さとみ、小埜良一、野阪哲哉、安藤潔、宮地勇人
  • 学会等名: 第69回日本血液学会総会・第49回日本臨床血液学会総会
  • 発表場所: 横浜
  • 年月日: 2007-10-11