マルトリンパ腫における抗アポトーシス作用の分子機構の解明と臨床応用

2008 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 19591143
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 補助金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 血液内科学
• 研究機関: 愛知医科大学
• 研究代表者: 細川 好孝 愛知医科大学, 医学部, 教授 (60229193)
• 研究分担者: 村上 恵子 愛知医科大学, 医学部, 准教授 (10139652)
• 研究期間 (年度): 2007 – 2008
• キーワード: マルトリンパ腫 / アポトーシス / プロテオミクス

研究概要

本研究は、MALTリンパ腫の染色体転座t(11 ; 18)(q21 ; q21)の本態がAPI2-MALT1遺伝子融合であることを世界に先がけて明らかにし、次いでAPI2ならびにMALT1に対するモノクローナル抗体を作製すると共にキメラ遺伝子を検出するための高感度RT-PCR法を樹立した。また、免疫沈降法とLC-MS/MS(液クロと質量分析計を繋げた蛋白解析装置)を組み合わせて、API2-MALT1に結合する蛋白質として、アポトーシスに深く関わるSmac, Htra2, Hsp71を同定してきた。さらに、API2-MALT1に抗アポトーシス作用があることを世界に先駆けて実証した。この抗アポトーシス作用の分子的基盤には、Smacを介したミトコンドリア経路とNF-kB活性化経路の二つの経路が関与しているとの仮説を提唱した。

研究成果

• [雑誌論文] ミモシンのプロオキシダント作用 (2008)
  • 著者名/発表者名: 村上惠子, 羽根田みや子, 喬善楼(中部大・生命科学), 細川好孝, 吉野昌孝
  • 雑誌名: 遷移金属複合体による活性酸素種の生成微量栄養素研究 25 ページ: 76-80
• [雑誌論文] Prooxidant action of furanone compounds : Implication of reaction oxygen species in the metal-dependent strand breakes and the formation of 8-hydroxy-2'- deoxyguanosine in DNA (2007)
  • 著者名/発表者名: Murakami K, Haneda M, Makino T, Yoshino M.
  • 雑誌名: Food and Chemical Toxicology 45 ページ: 1258-1262
• [雑誌論文] Prooxidant action of rosmarinic acid : Transition metal-dependent generation of reactive oxygen species (2007)
  • 著者名/発表者名: Murakami K, Haneda M, Qiao S, Naruse M, Yoshino M.
  • 雑誌名: Toxicology in Vitro 21 ページ: 613-617
• [雑誌論文] ピリジンカルボン酸遷移金属複合体による活性酸素の生成 (2007)
  • 著者名/発表者名: 村上恵子, 羽根田みや子, 細川好孝, 吉野昌孝
  • 雑誌名: 微量栄養素研究 24 ページ: 409-55
• [学会発表] ミモシン鉄複合体による活性酸素生成 (2008)
  • 著者名/発表者名: 村上恵子, 羽根田みや子, 細川好孝, 喬善楼(中部・生命科学),吉野昌孝(金城学院大)
  • 学会等名: 第81回日本生化学会大会
  • 発表場所: 神戸
  • 年月日: 2008-12-12
• [学会発表] 中皮腫細胞におけるレスベラトロールによるアポトーシス誘導 (2008)
  • 著者名/発表者名: 坪内凉子, 三浦裕次, 田中元也, 細川好孝
  • 学会等名: 第81回日本生化学会大会
  • 発表場所: 神戸
  • 年月日: 2008-12-10
• [学会発表] マントル細胞性リンパ腫細胞株におけるレスベラトロールによるアポトーシスの誘導 (2008)
  • 著者名/発表者名: 羽根田みや子, 大橋寛史, 星野弘典, 三浦裕次, 坪内凉子, 細川好孝
  • 学会等名: 第81回日本生化学会大会
  • 発表場所: 神戸
  • 年月日: 2008-12-10
• [学会発表] マントル細胞リンパ腫におけるストローマ依存性薬剤体制の克服 (2008)
  • 著者名/発表者名: 三浦裕次, 坪内凉子, 羽根田みや子, 竹内章夫, 吉野恵子, 西本行男, 細川好孝
  • 学会等名: 第81回日本生化学会大会
  • 発表場所: 神戸
  • 年月日: 2008-12-10
• [学会発表] 悪性中皮腫におけるNox4の抑制によるアポトーシス誘導 (2008)
  • 著者名/発表者名: 三浦裕次, 細川好孝
  • 学会等名: 第67回日本癌学会学術総会
  • 発表場所: 名古屋
  • 年月日: 2008-10-28
• [学会発表] ミモシンのプロオキシダント作用 : 遷移金属複合体による活性酸素種の生成 (2008)
  • 著者名/発表者名: 村上惠子、羽根田みや子、喬善楼*、細川好孝、吉野昌孝
  • 学会等名: 第25回微量栄養素学会学術集会
  • 発表場所: 京都
  • 年月日: 2008-05-30
• [学会発表] マルトリンパ腫の責任癌遺伝子AP12-MALT1はNF-κBの活性化を介してアポトーシス抑制因子AP12の転写を促進する (2007)
  • 著者名/発表者名: 細川好孝, 西本行男, 吉野恵子, 坪内凉子, 三浦裕次
  • 学会等名: 第80回日本生化学会大会
  • 発表場所: 横浜
  • 年月日: 2007-12-14
• [学会発表] キノリン誘導体のプロオキシダント機能 : ハロゲンの導入による活性酸素種生成能の低下 (2007)
  • 著者名/発表者名: 村上恵子, 羽根田みや子, 成瀬誠, 細川好孝, 吉野昌孝(金城学院大)
  • 学会等名: 第80回日本生化学会大会
  • 発表場所: 横浜
  • 年月日: 2007-12-14
• [学会発表] Rac1-dependent NADPH oxidase 1 activation in tumor colon epithelial cell (2007)
  • 著者名/発表者名: Yukio Nisimoto, Ryoko Tsubouchi, Yositaka Hosokawa, Becky Diebold (Dept of Pathol., Med. Sch. Emory Univ.), Shanlou Qiao (Dept. of Biomed. Sci., Chubu Univ. College of Life and Health Sci.), Hisamitsu Ogawa (Dept. of Biol., Fujita Health Univ., Sch. of Med.)
  • 学会等名: 第80回日本生化学会大会
  • 発表場所: 横浜
  • 年月日: 2007-12-13
• [学会発表] レスベラトロールによる活性酸素の生成とアポトーシスの誘導 (2007)
  • 著者名/発表者名: 坪内凉子, 吉野恵子, 羽根田みや子, 細川好孝, 吉野昌孝(金城学院大)
  • 学会等名: 第80回日本生化学会大会
  • 発表場所: 横浜
  • 年月日: 2007-12-11
• [学会発表] 慢性リンパ性白血病におけるCXCR4/SDF-1による遊走反応と細胞生存の制御機構 (2007)
  • 著者名/発表者名: 三浦裕次, Elinor Lee (NIH), Adrian Wiesther(NIH), 細川好孝
  • 学会等名: 第80回日本生化学会大会
  • 発表場所: 横浜
  • 年月日: 2007-12-11
• [学会発表] ピリジンカルボン酸遷移金属複合体による活性酸素の生成 (2007)
  • 著者名/発表者名: 村上恵子, 羽根田みや子, 細川好孝, 吉野昌孝
  • 学会等名: 第24回微量栄養素研究会シンポジウム
  • 発表場所: 京都
  • 年月日: 2007-06-07