連携研究者 |
小林 俊博 高知大学, 医学部・解剖学教室, 助教
竹本 美紀 神戸女子大学, 大学院・家政学研究科・博士後期課程, 院生
原田 有紀帆 神戸女子大学, 大学院・家政学研究科・博士前期課程, 院生
元木 友美 神戸女子大学, 大学院・家政学研究科・博士前期課程, 院生
森川 真衣 神戸女子大学, 大学院・家政学研究科・博士前期課程, 院生
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研究概要 |
健康な成人女性の末梢血より好中球を単離し、protein kinase Cの賦活剤であるPMAで刺激、好中球細胞質内の顆粒に活性酸素を産生させ、この活性酸素を、酸化されると蛍光を発するH2DCFDAで標識した。各種の植物に含まれるpolyphenol、catechin、tocopherol (vitamin E)、の抗酸化剤をPBSで1mM, 10mM, 100mMの3段階の濃度で作用させ、抗酸化の程度を蛍光顕微鏡で形態学的に観察して評価するとともに、Flow cytometryを用いて、レーザーの励起光488nmを用いて、580nmの緑色の蛍光をgateG1で前方および側方蛍光強度を測定し、阻害度を生化学的定量的に測定した。その結果、polyphenol、catechin、tocopherolは濃度に比例して、抗酸化度は正の相関を示した。In vitroではなるが、その阻害度はpolyphenolが97.4%、tocopherolが43.0%、catechinが44.4%であった。このように、自然の中で日中太陽からの紫外線に曝されることから、これらの植物由来の化学物質は、自身を護る働きを持つものであるが、程度の差はあれ、ヒト好中球で産生される活性酸素に対して、強力な抗酸化作用を有することが明らかとなった。なお、本研究は本学のヒト研究倫理委員会の承認を得て実施された研究である。
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