p57KIP2遺伝子メチル化の臨床的応用: p57KIP2遺伝子の異常メチル化は約70%のびまん性大細胞型B細胞性リンパ腫の患者検体で検出された。BCL2/lgHの再構成の同時検討により90%以上の症例で腫瘍の分子マーカーとなることが分かった。骨髄中のリンパ腫微少残存病変の検出目的で定量PCRを用い検討したところ1反応あたり1-2コピーまで検出が可能であった。これまでびまん性大細胞型B細胞性リンパ腫における汎用性の高い分子マーカーは無かったが、p57KIP2遺伝子のメチル化とBCL2/lgHを併用することで実現できた p57KIP2遺伝子の発現抑制により遺伝子発現が影響を受ける遺伝子の解析: siRNAを用いP57KIP2遺伝子のknockdownを行った細胞株とコントロール細胞株を比較し、発現が減弱している遺伝子群、発現が増強している遺伝子群を同定した。一部の遺伝子で悪性リンパ腫において発現異常を認めた。癌関連遺伝子としての検討を進めている。
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