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2008 年度 実績報告書

免疫担当細胞に発現するGPCRを介した免疫制御機構の解明と自己免疫疾患の治療

研究課題

研究課題/領域番号 19591168
研究機関愛媛大学

研究代表者

長谷川 均  愛媛大学, 大学院・医学系研究科, 准教授 (40164826)

キーワードG-protein coupled receptors / chemokines / regulatory T cells / Th1 cells / Th2 cells / lipids
研究概要

免疫担当細胞こ発現するGPCRとそのリガンドを介した免疫制御機構を解明する目的で、制御性T細胞、Th1およびTh2細胞のT細胞サブセットに発現するGPCRをApplied Biosystemsヒトゲノムザーベイアレイ(約1,200種類のGPCR)にて網羅的に解析した。さらにその発現を、real-time PCR法にて確認し、制御性T細胞には6種類、Th1細胞には3種類、Th2細胞には5種類のGPCRが特異的に発現が認められた。これらのGPCRのうち、既知のリガンドを添加後に、それぞれの細胞の機能変化を検討した。その結果、Lysophosphatidylcholine(LPC)は、GPR4やGPR132を介してCD4+CD25+CD127-T細胞(nTregからTGF-βを産生させ、nTregの機能を亢進させることが明らかになった。他の既知のリガンドには、制御性T細胞Th1およびTh2細胞の機能を明らかに変化させるものはなかった。そこで、GPCRのリガンドが多く含まれる生理活性脂質ライブラリー等から、制御性T細胞のFoxp3の発現や抑制機能を亢進させる物質をスクリーニングした。14種類単離され、これらのうち、6種類もPPARアゴニストが単離された。このため、PPARアゴニストによる制御性T細胞の機能変化を検討した。TGF-Bで誘導したコントロール群のFoxp3低発現で、抑制機能はないが、Ciglitazone,Bezafibrate,5,8,11,14-Eicosatetraynoic acid,GW7647のPPARアゴニスト投与群では、Foxp3は高発現に維持され、抑制機能を持ち、PPARアゴニストは抑制機能を持つ誘導型Tregを誘導できることが明らかになった。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (4件)

  • [雑誌論文] Therapeutic effect of CXCR3-expressing regulatory T cells on liver, lung and intestinal damages in a murine acute GVHD model.2008

    • 著者名/発表者名
      Hasegawa H, et al.
    • 雑誌名

      Gene Therapy 15

      ページ: 171-182

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Chemokine blockade for lupus model mice.2008

    • 著者名/発表者名
      Hasegawa H
    • 雑誌名

      Front. Biosci. 13

      ページ: 2900-2908

    • 査読あり
  • [学会発表] ヒト制御性T細胞への分化誘導を促進する生理活性物質の解析2009

    • 著者名/発表者名
      金磊、長谷川均、河野政志、井上淳、安川正貴
    • 学会等名
      第53回日本リウマチ学会総会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2009-04-25
  • [学会発表] ヒトCD4陽性Tリンパ球のFoxp3の発現を増強する脂質および核内受容体リガンドの解析2008

    • 著者名/発表者名
      長谷川均、金磊、河野政志、井上淳、安川正貴
    • 学会等名
      第38回日本免疫学会総会
    • 発表場所
      京都
    • 年月日
      2008-12-01
  • [学会発表] 「血管炎研究の最前線」血管炎・腎炎とケモカイン : 治療への応用2008

    • 著者名/発表者名
      長谷川均
    • 学会等名
      第54回日本病理学会秋期特別総会
    • 発表場所
      松山
    • 年月日
      2008-11-20
  • [学会発表] ケモカインレセプター発現制御性T細胞を用いた自己免疫疾患およびGVHDの治療2008

    • 著者名/発表者名
      長谷川均、井上淳、河野政志、能勢眞人、安川正貴
    • 学会等名
      第52回日本リウマチ学会総会
    • 発表場所
      札幌
    • 年月日
      2008-04-21

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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