• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2007 年度 実績報告書

けいれん性疾患の治療に向けた病態解明-熱性けいれん疾患感受性遺伝子の同定-

研究課題

研究課題/領域番号 19591212
研究機関茨城県立医療大学

研究代表者

中山 純子  茨城県立医療大学, 付属病院, 助教 (30433155)

研究分担者 有波 忠雄  筑波大学, 人間総合科学研究科, 教授 (10212648)
岩崎 信明  茨城県立医療大学, 付属病院, 准教授 (70251006)
キーワード熱性けいれん / 遺伝子 / 遺伝子座 / 遺伝子多型 / 関連解析
研究概要

本研究では多くの熱性けいれん患者に広く共通する疾患感受性遺伝子を同定することを目的として、日本人熱性けいれん患者を発端者とする59家族、223名(うち患児112名)を対象として解析をすすめた。本年度は以下のような結果を得ることができた。
1.5番染色体および1番染色体上の熱性けいれん遺伝子座に存在する熱性けいれん疾患感受性遺伝子の同定:本年度は主に1番染色体について解析を行った。候補領域を絞り込むため、同部位に存在するマイクロサテライトマーカーを用いてtransmission disequilibrium test(TDT解析)を行った。DIS3723とD1S1679マーカーにおいて、有意な伝達不平衡がみとめられた(P値はそれぞれ0.0055,0.016)。またJSNP databaseに登録されているSNPのうち、脳で発現しており日本人でのアレル頻度が20%以上である14個のSNPについてもTDT解析を行ったが、有意な伝達不平衡はみとめられなかった。本領域にはカリウムチャンネルとカルシウムチャンネルが多数存在しているため、それぞれの遺伝子上のマイクロサテライトマーカーやSNPを用いて連鎖解析も行った。これまでに9つのチャンネルについて解析を終了し、CACNA1E遺伝子上のマイクロサテライトマーカーにおいて、最大のNPL score2.60(P=0.0047)が得られた。
2.海外で報告されている候補遺伝子についての検討:4遺伝子(IL1B, IL1RN,GABRG2, CHRNA4)の多型について、TDT解析で熱性けいれんとの関連を検討した。いずれの遺伝子多型も熱性けいれんとの有意な関連はみとめられなかった(P値はそれぞれ0.222,1.000,0.878,0.500)。これらの4つの遺伝子については海外からも追試の報告があるが、グループ間で一定の見解が得られておらず、さらに対象数を増やして検討する必要があると考えられる。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] FAME3: a novel form of progressive myoclonus and epilepsy.2007

    • 著者名/発表者名
      Carr JA
    • 雑誌名

      Neurology 68

      ページ: 1382-1389

    • 査読あり
  • [学会発表] 日本人における熱性けいれん疾患感受性遺伝子の同定2008

    • 著者名/発表者名
      中山純子
    • 学会等名
      第19回てんかん治療研究振興財団研究報告会
    • 発表場所
      大阪
    • 年月日
      2008-03-07
  • [学会発表] 日本人における熱性けいれん発症と候補遺伝子多型との関連2007

    • 著者名/発表者名
      中山純子、岩崎信明、浜野建三、中原智子、太田正康、堀米ゆみ、新健治、佐藤秀郎、松井陽、有波忠雄
    • 学会等名
      第49回日本小児神経学会
    • 発表場所
      大阪
    • 年月日
      2007-07-05

URL: 

公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi