研究概要 |
末梢血単核細胞から線維細胞を誘導するための培養至適切条件を確立し、得られた線維細胞を用いて気道リモデリングに関係する機能の解析を行った。線維細胞はシステイニルロイコトリエンのレセプターを発現しており、ロイコトリエンD4刺激は増殖には影響しないが、線維芽細胞への分化を抑制し、血管新生に関わる因子の産生を抑制することで、気道炎症に伴う組織修復過程に影響を与える可能性が示唆された。一方、IL-17刺激では細胞増殖は抑制されるが、CD40Lの刺激によるIL-6,VEGF産生を増強し、気道リモデリングを増悪させる可能性が考えられた。また線維細胞はCD4陽性T細胞を活性化し、活性化したT細胞とのCD40/CD40Lを介する相互作用によりIL-17、IL-6、VEFG産生増強することで気道リモデリングに関与することが示唆された。
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