研究課題/領域番号 |
19591316
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
小川 文秀 長崎大学, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (10333519)
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研究分担者 |
清水 和宏 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 准教授 (80170968)
佐藤 伸一 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (20215792)
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キーワード | methionine sulfoxide reducctase (MSRA) / systemic sclerosis / oxidative stress / 8-isoprostane / Hsp70 / autoantibody |
研究概要 |
全身性強皮症患者の血清中の抗MsrA自己抗体をELISAを用いて測定した。その結果、全身性強皮症患者では抗MsrA自己抗体が健常人と比較して有意に高値を示していた。しかし、サブタイプである限局型皮膚全身性強皮症とびまん型皮膚全身性強皮症との間では有意差は認めなかった。全身性強皮症で認められた抗MsrA自己抗体値と臨床症状などとの相関を検討したところ、心疾患のある群、肺線維症のある群、そしてtotal antioxidant powerが低下している群で抗MsrA自己抗体は高値を示していた。さらに、他の臨床症データとの相関を検討したところ、呼吸機能検査の%VC、%DLcoと抗MsrA自己抗体は負の相関を認めることができた。さらに、腎血管抵抗をカラードップラー法であらわしたpulsatility indexと抗MsrA自己抗体は正の相関が確認できた。さらに、全身性強皮症の酸化ストレスマーカーであり、強皮症の重症度と相関する8-isoprostane、Hsp70との比較でも正の相関が認められた。また、強皮症患者血清中の抗MsrA自己抗体はMsrAの活性を抑制した。以上のことから、抗MsrA自己抗体は、強皮症患者血清中に存在し、強皮症の病態、および重症度と相関している可能性が示唆された。現在、この結果を英文雑誌に投稿中である。また、ブレオマイシン誘発性の強皮症マウスモデルにフリーラジカル消去剤であるエダラボンを投与したところ皮膚硬化が改善し、強皮症の治療薬となり得る可能性が示唆された。
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