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2007 年度 実績報告書

統合失調症の認知機能障害とコンプレキシンの変化-抹消血での検討

研究課題

研究課題/領域番号 19591359
研究機関高知大学

研究代表者

加藤 邦夫  高知大学, 医学部, 教授 (70346708)

キーワード統合失調症 / 末梢血 / コンプレキシン / RT-PCR
研究概要

この研究の目的は、統合失調症患者の末梢血に発現しているシナプス前タンパクであるコンプレキシンの発現量が、死後脳研究で観察された変化と同様であるかどうかを確認することである。中枢神経内で観察された発現量の低下が末梢組織で再現できれば、今後統合失調症の診断、予後判定、治療指針に有用な情報を末梢血の分析により提供できる可能性がある。高知大学医学部倫理委員会の承認を得て、当院にて外来通院している統合失調症患者とボランティアの健常人の血液サンプルを同意のもとに集め、末梢血におけるコンプレキシンのRNAを定量した。健常人の末梢血5mlを一時間以内にリンパ球と顆粒球、血小板分画に分け、それぞれtRNAを抽出して、RT-PCR法によりコンプレキシンの発現量を定量した。末梢血におけるコンプレキシンRNAの発現量は中枢神経と比べて一桁少なかったが、コンプレキシン1と2のRNA発現が確認できた。それぞれのRNAの発現量は、血小板分画でコンプレキシン1が多く、顆粒球ではコンプレキシン2の発現量が多いという差異が認められた。また、予備的な実験結果によれば、患者群と健常人でのコンプレキシン発現量が異なる傾向がみられたが、今後症例数を増やして、年齢・性別などの因子をマッチングさせ、統計的な有意差を検定する予定である。また、抗精神病薬の服用がコンプレキシンの発現に影響を与える可能性を特定するために、マウスに抗精神病薬を投与して末梢血の各分画におけるコンプレキシンRNA発現量に対する影響を確認中である。

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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