研究概要 |
平成20年度は、前回平成17年度の調査対象者99名全員に追跡調査の依頼を行い、35名の調査を実施した。内容は頭部MRI撮影と知的機能検査としてMini Mental State Examination (MMSE), Clock Drawing Test(CDT), Frontal Assessment Battery(FAB),Clinical Dementia Rating(CDR)およびうつ状態の評価のためのBeck Depression Inventry (BDI)を実施した。また、老化とノルアドレナリン(NA)との関連を調べるため、NA代謝産物である3-methoxy-4-hydroxyphenylglychol(MHPG)の唾液中濃度の測定を実施中である。これまで得られた結果によれば、MMSEとMHPG濃度に負の相関が認められた。また男性でBDI得点とMHPG濃度に正の相関が認められ、女性で負の相関が認められている。また頭部MRIの解析に関しては、早期AD診断支援システムであるVoxel-Based Specific Regional Analysis System for Alzheimer Disease(VSRAD)を用い、海馬傍回のZスコアとMMSEに負の相関が認められている。現在の形態変化と認知機能の変化について検討中である。
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