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2007 年度 実績報告書

cAMP情報伝達系を標的にした気分障害と統合失調症の新規治療開発に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 19591362
研究機関長崎大学

研究代表者

小澤 寛樹  長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (50260766)

研究分担者 中根 秀之  長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 准教授 (90274795)
黒滝 直弘  長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 講師 (20423634)
木下 裕久  長崎大学, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (10380883)
キーワードうつ病 / 脳情報伝達 / cAMP / BDNF / 神経幹細胞 / シロスタゾール
研究概要

ICD-10によってうつ病(F31.双極性感情障害、F32.うつ病エピソード、F33.反復性うつ病性障害)と診断された長崎大学医学部・歯学部付属病院精神神経科を受診した50歳以上の患者のうちSackeim(1990)の薬物治療強度評価基準により薬物抵抗性または薬物治療不耐性と判断する外来・入院症例を対象とする。心疾疾患の既往またその他の重症な身体疾患がなく、頭部MRIを施行し、T2、T1画像にて確認される微小梗塞が存在するうつ病症例において書面にて同意を得た症例に対して脳梗塞の臨床適応が認められているcAMP増強薬(シロズタゾール)を使用した。血中BDNF測定の基礎検討(性差、時間、年齢、季節、食事)を行い15-35pg/mlの範囲で測定可能であり、環境による影響は比較的少ない結果であった。シロスタゾールを脳梗塞後うつ病患者10名に関して50-200mg投与し、0、4、8、12週時のHAMD、血清BDNFを測定した。BDNFをPromgea BDNF Emax^<TM> ImmunoAssay Systemを用いELISA法により測定した。HAMDは経時的に減少を示し、血中BDNFは経時的に増加を示した。またMRIの相関性は萎縮度、ラクナーの程度と症状、シロスタゾールの有効性、副作用の有無(頭痛等)、BDNF章に関しては有意な結果は見出せなかった。胎齢15.5日マウス胎仔脳から線条体原基を分離・分散後、neurosphere法により培養を行い、シロスタゾールによる神経幹細胞分化能に対する影響を検討した。未成熟神経細胞の指標であるTuj1とアストロサイトの指標であるGFAPは、シロスタゾールの濃度依存的に増加が認められた。このことよりcAMP系が神経幹細胞の分化に影響を及ぼしていることが明らかになった。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (3件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 躁うつ病治療薬2008

    • 著者名/発表者名
      磨井 章智
    • 雑誌名

      医療ジャーナル新薬展望 44

      ページ: 493-499

  • [雑誌論文] うつ病と神経幹細胞2007

    • 著者名/発表者名
      小澤 寛樹
    • 雑誌名

      分子精神医学 7

      ページ: 14(98)-20(104)

  • [雑誌論文] 躁うつ病再考2007

    • 著者名/発表者名
      千住 秀佳
    • 雑誌名

      Nippon Rinsho 65(9)

      ページ: 1710-1713

  • [学会発表] てんかんとうつの関連について2007

    • 著者名/発表者名
      今村 明
    • 学会等名
      第28回長崎てんかん研究会
    • 発表場所
      長崎
    • 年月日
      2007-11-14

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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