研究概要 |
うつ病患者で血中NOx濃度やそれらへの抗うつ薬治療さらにeNOS遺伝子多型の影響に関して検討した。対象はうつ病患者103例であり(性別M/F:41/62,年齢44±13yr)、健常群は性別と年齢を一致させた104例(性別M/F:37/66,年齢39±16yr)である。(1)血中NOx濃度は健常群で23.8±3.8μM、うつ病群で15.4±2.1μMであり、うつ病群で有意に低下していた。(2)HAMD得点と血中NOx濃度との間には有意な負の相関が認められた。(3)milnacipran群では投与4週間後で1.5倍、投与8週間後で1.8倍の増加が認められた。(4)eNOS遺伝子多型(T-786C, G894T, intron 4VNTR)に関しては健常群、うつ病群で分布に有意差は認められなかった。
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