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2008 年度 実績報告書

CGHアレイによる統合失調症リスク遺伝子の検索と機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 19591392
研究機関獨協医科大学

研究代表者

尾關 祐二  獨協医科大学, 医学部, 准教授 (90303768)

研究分担者 功刀 浩  獨協医科大学, 国立精神・神経センター神経研究所疾病研究第三部, 部長 (40234471)
キーワード統合失調症 / 家族性圧脆弱性ニューロパチー / PMP22 / オリゴデンドロサイト
研究概要

本研究は統合失調症の発症に関連する遺伝子を見出すことを足がかりに疾患を克服するための情報を得ることを目的としている。前年度までに統合失調症患者を対象にComparative Genomic Hybridlzation(CGH)アレイを用い、17q11部分に1.4Mbのヘテロな欠失がある患者を見出し、症例報告を行った。一般的な統合失調症患者でもPMP22の欠失が見られることがあるかを348人の統合失調症患者と350人の健常被験者を関連解析で比較したが関連は見出せなかった。また、コピー数多型に関しても同一の患者を対象に検討したが、 PMP22のコピー数多型を示す統合失調症患者は見られなかった。以上の結果から、一般の統合失調症患者でPMP22遺伝子の異常化関連しているものはあっても非常にまれであると推測された。しかし、本研究からだけではPMP22の遺伝子異常が統合失調症の発症と関連していることを否定できるものではなく、また、 PMP22が関連する生物学的な現象全体でみると統合失調の発症と関連している可能性がある。実際、 PMP22は中枢神経のオリゴデンドロサイトにも発現しており、脳画像研究や脳組織学的研究は統合失調症患者でオリゴデンドロサイトの異常が予測されている。統合失調症患者の死後脳を対象とした遺伝子発現アレイを用いた検討ではPMP22の発現量が低下していることも報告されていることから、引き続きPMP22は注目すべき遺伝子であることに変わりはないと考えている。今後PMP22異常の生物学的な意味合いを検討し、 PMP22を含む生物学的な現象と統合失調症の関係を調べてゆくことが、今後の統合失調症研究の進歩に寄与する可能性があると考えられる。

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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