研究課題/領域番号 |
19591408
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
五島 聡 岐阜大学, 医学部附属病院, 助教 (90402205)
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研究分担者 |
兼松 雅之 岐阜大学, 医学部附属病院, 准教授 (40252134)
近藤 浩史 岐阜大学, 医学部附属病院, 講師 (20324311)
柘植 裕介 岐阜大学, 医学部附属病院, 医員 (80444272)
渡邊 春夫 岐阜大学, 医学部附属病院, 医員 (30456529)
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キーワード | コンピュータ断層撮像 / CT / 金属アーチファクト / 放射線 / X線 |
研究概要 |
本研究は第1段階として金属アーチファクト模擬腹部ファントムによる基礎評価、第2段階としてアルゴリズムの臨床応用に重点を置いて行った。腹部用ファントムには金属性高吸収体と複数のコントラスト差のある密度分解能評価領域を設けた。 1.模擬腹部ファントムによる基礎評価 模擬腹部ファントムに鉄にて作成した模擬アーチファクト発生物質を挿入し、CT撮像を行なった。高吸収体を透過後のX線カウント数は0近傍となるため、投影データ上の金属領域抽出のため4種類の閾値と6種類のチャンネル幅を用い、合計24通りのアルゴリズムを作成した。これらのアルゴリズムで撮像したファントム画像について1O年以上の勤務経験を有する診療放射線技師2名および専門医資格を有する放射線科医2名にて視覚的に画質評価を行った。画質は全例で改善が見られた。一般製品化されているアルゴリズムでは本方法の一段階後の処理である投影データの段階で補正を行うことが多く、ここでは、金属領域のX線光子数カウントの段階で補正を加えることで投影データに適切な補正を加えることが可能であると証明された。さらに最も画質改善を認めた2種類のアルゴリズム用いて以下の臨床応用を行った。 2.臨床応用 上記にて作成した2種類のアルゴリズムを人口股関節置換術後にCT検査を施行した20症例のCT画像に応用した。各々の症例にて我々の開発したアルゴリズムを適応し、通常の製品版アルゴリズム適応画像と画質の比較を行った。40画像中34画像にて著しい画質の改善が認められ、本方法が有用なものであることが実証された。 今後はあらゆる金属挿入物にも応用可能な可変的アルゴリズムの開発を目指す。
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