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2008 年度 実績報告書

癌の早期発見と抗癌剤の薬効予測可能な新規シグナル伝達分子イメージング薬剤の開発

研究課題

研究課題/領域番号 19591437
研究機関大阪薬科大学

研究代表者

平田 雅彦  大阪薬科大学, 薬学部, 助教 (00268301)

キーワードVEGF / 放射性薬剤 / 分子イメージング / 放射性ヨウ素 / シグナル伝達 / 癌 / 診断 / アントラニル酸
研究概要

近年の分子細胞生物学,分子遺伝学の研究の進歩に伴い,分子レベルでのがん治療(分子標的治療など)が展開されつつある。多くの分子標的治療薬が開発され,幾つかの化合物は臨床試験に進み、すでに一部の薬剤においては有効性を示唆する結果が得られつつある。一方、テーラーメイド医療を目指して、これらの分子レベルでの癌治療効果の予測を適正に評価できる方法の開発が現在、活発に行われている。放射性薬剤を用いた核医学診断法は、癌に発現した標的分子を画像化し、癌の早期発見、特性診断を可能にする方法であり、また、標的分子の動態を画像化することから癌治療効果を予測することも可能であり、テーラーメイド医療を実現する有力な手法の一つと考えられる。従って、本法による癌の早期診断ならびに分子標的治療薬の適正使用には、本法に使用される新規放射性薬剤の開発が必要不可欠である。
今年度の研究では、シグナル伝達を指標とする癌の早期診断と抗癌剤の薬効評価可能な新規分子イメージング用放射性プローブの開発を目的に合成した放射性ヨウ素標識アントラニル酸誘導体の基礎的な評価を行った。その結果、新規誘導隊は、VEGFRチロシシンキナーゼ活性を有すると考えられた。また、これら化合物の生体内分布は、主要組織である肝臓や腎臓から速やかに排泄されることが確認された。しかし、胃において、脱ヨウ素化と考えられる集積が認められた。そこで、安定性についてインビトロで調べたところ、インキュベート早期から、分解することが示された。一方、癌への集積は、比較的高く、安定性を向上することで放射性分子イメージング薬剤として利用可能ではないかと考えられた。今後、安定性を考慮したデザインが必要であると考えられた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Evaluation of Radioiodinated 1-[2-(3, 4-Dimethoxyphenyl)ethyl]-4-(2-iodophenylpropyl) piperazine as a Tumor Diagnostic Agent with Functional Sigma Receptor Imaging by Single Photon Emission Computed Tomography.2008

    • 著者名/発表者名
      Masahiko Hirata, Tetsuya Mori, Takuya Umeda, Takeshi Abe, Tomoya Yamamoto Yoshiro Ohmomo.
    • 雑誌名

      Biol. Pharm. Bull. 31

      ページ: 879-883

    • 査読あり
  • [学会発表] EGFR-TK分子イメージング薬剤PYKによるゲフィチニブの薬効予測の可能性2008

    • 著者名/発表者名
      平田雅彦
    • 学会等名
      日本核医学会
    • 発表場所
      千葉
    • 年月日
      2008-10-24

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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