研究課題/領域番号 |
19591440
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研究機関 | 久留米大学 |
研究代表者 |
倉田 精二 久留米大学, 医学部, 助教 (80268888)
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研究分担者 |
甲斐田 勇人 久留米大学, 医学部, 助教 (40299425)
石橋 正敏 久留米大学, 医学部, 教授 (20168256)
早渕 尚文 久留米大学, 医学部, 教授 (20108731)
高森 信三 久留米大学, 医学部, 准教授 (50197208)
相澤 久道 久留米大学, 医学部, 教授 (90175711)
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キーワード | 画像診断学 / PET / CT / アスベスト / 悪性胸膜中皮腫 |
研究概要 |
久留米大学病院および関連病院にてアスベスト曝露歴を有し、胸部単純写真やCT検査などにて胸膜病変が疑われた患者の登録および^<18>F-FDG-PET/CT検査、血液生化学検査(血清オステオポンチン濃度)が終了した。施行した検査件数は20件で、^<18>F-FDG-PET/CT検査での異常集積部位の同定と病変部位の半定量値の解析(SUVmax)、血液生化学検査(血清オステオポンチン濃度)、組織学的評価等の検査結果での検討を17症例で行った。結果は悪性胸膜中皮腫が6例、胸膜炎が4例、胸膜プラークが7例であった。血清オステオポンチンでの検討では、悪性胸膜中皮腫と胸膜炎との有意差は認めなかったが、^<18>F-FDG-PET/CTでの半定量評価では有意差を認めた。胸膜中皮腫では壁肥厚が強い症例がSUVmaxおよびオステオポンチン値が高い傾向にあった。また、悪性中皮腫の6例のうち1例に遠隔転移を認めた。今回の検討では症例数が少なく、今後も研究の継続がのぞまれるが^<18>F-FDG-PET/CT検査の視覚的評価および半定量的評価は有用と思われる。また、本研究の限界点は、今回の検討のうち悪性胸膜中皮腫で胸膜肥厚が軽度である症例が少なく、今後は早期の胸膜中皮腫の症例においても検討していく必要がある。これらの検討結果は、2009年10月のスペイン(バルセロナ)で開催された欧州核医学会で発表し、その内容を学術誌へ執筆中である。
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