研究課題/領域番号 |
19591458
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
岡本 欣晃 神戸大学, 医学部附属病院, 講師 (20362791)
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研究分担者 |
佐々木 良平 神戸大学, 医学系研究科, 特命准教授 (30346267)
杉村 和朗 神戸大学, 医学系研究科, 教授 (00136384)
丹生 健一 神戸大学, 医学系研究科, 教授 (20251283)
水品 善之 神戸学院大学, 食品栄養学部, 准教授 (20307705)
西村 英輝 神戸大学, 医学系研究科, 特命講師 (80444610)
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キーワード | レドックス / 放射線治療 / 放射線防護 / 機能性食品 |
研究概要 |
本研究の目的は、Redox regulationというIonizing Radiationに特徴的な生物学的・生化学的な反応に着目し、その制御を目的とした新規の経口配合薬を食物成分より開発し、放射線照射の消化管に対するダメージを軽減させ頭頚部癌や食道癌などの術後照射が必要な症例に対しても、より副作用の少ない根治的な新規の放射線治療戦略を確立することである。 本年度の成果は、(1)数々の臨床的知見から本申請課題の実験モデルの指摘条件の検討、(2)数種の機能性食品の抗腫瘍効果の検討、(3)動物実験のモデルの準備に大別できる。 (1)では線種の差異(陽子線等)による腸管障害を臨床知見から解析し、その成果をInt. J. Radiation Oncology Biol. Phys.に論文報告している。また頭頚部腫瘍に対する咽頭粘膜の影響に関しても、分担者の西村等がInt. J. Radiation Oncology Biol. Phys,に論文報告している。(2)では、数種類の機能性食品から化合された物質の抗腫瘍効果を検討し複数の論文報告をしている。これらの物質との組み合わせで放射線との併用療法を検討しており、至適条件設定を実施などを検討中である。(3)実験モデルには非担癌マウスを用いて線量を変化させてその腹部に対して照射する予定であるが、腸管への影響の分子機序、特にアポトーシスの関与と機能性食品の効果を検討する目的でp53のノックアウトマウスの系統のモデル作成に取り組んだ。機能性放射線防護食品を用いた群と用いなかった群での効果の比較を実施する目的で、現在はWild type, hetero, homoのそれぞれに10Gyを腹部に対してのみ照射し、体重の変化、食事量、摘出した腸管の組織学的変化を現在解析中である。
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